キベベワールド

「メガネの一心堂」の店長が、タメになること・ならないことをつづります

裸眼で見やすいのは、どちらの眼?

下記の処方箋をご持参いただいたかたのお話しです。

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・これまでのメガネは右眼の乱視(上記のCYL)が、今回の処方箋より弱かった。
・今回の右眼の乱視は、自分に必要な乱視量より多いのではないか(乱視が過矯正ではないか)

というご不安をお持ちです。

私が信頼している眼科の処方箋で、度数も2回通院して決められたものなので、私としてはこの度数の信頼度は高いと思っています。
これまでのメガネが完全矯正値で作られたものかはわかりませんし、仮に完全矯正値で作られたとしても、その値が正しかったのかどうかは、確認のしようがありません。

普通なら「度数が変わったのでしょう」ということで済ませられそうなものですが、お客様が、乱視の過矯正を疑われている背景には「裸眼だと右眼のほうが見やすい」ということがあるようです。

「右眼のほうが乱視が強いのに、右眼のほうが見やすいのはおかしい。だから、右眼の乱視は、本当はもっと弱くていいはずだ」ということです。

確かに乱視度数だけで考えれば、そのように思われるかもしれませんが、必ずしもそうとは言えません。

分かりにくい話になりますが、この処方箋度数で考えると、

右眼は180度方向が正視で、90度方向が3段階の遠視
左眼は180度方向が2段階の遠視で、90度方向が4段階の遠視

という眼になります。

乱視というのは、角度によって度数が異なる状態ですが、右眼は正視状態の方向もあるわけで、どの方向も遠視の左眼よりは見やすいと考えることは可能です。

もう一つ「等価球面」という考え方があります。
乱視度数を2段階弱くした際には、近視度数を1段階増やす(遠視度数を1段階減らす)という調整をします。

そうしますと、左右眼の乱視を2段階減らして、遠視度数を調整することで、

右 S+0.50 C-0.25 AX90
左 S+0.75

となります。

右眼の乱視が一段階残っていますので、これを無くしてしまうとすると、理屈の上では遠視度数を減らすことになりますから、

右 S+0.50 よりもS+0.25 寄り
左 S+0.75

となります。

よって、右眼のほうが遠視の度数は弱くなりますので、裸眼では右眼のほうが見やすく感じられても不思議はないのです。

人間の眼は必ずしも理論通りには働きませんが、少なくとも「右眼の乱視が強いのに、裸眼で見やすいのはおかしい」という論が、どんな時も成り立つとは言えないということです。






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