キベベワールド

「メガネの一心堂」の店長が、タメになること・ならないことをつづります

運転手さんと遠近累進

バスやトラックをはじめとして、車の運転をするのが仕事のかたが、手元の見えにくさに難儀して相談に来られることが普通にあります。

運転時に単焦点メガネを掛けているかた、運転は裸眼でされているかた、いずれにしても、近くを見るのにメガネの掛け替え・掛け外しをしたくないということであれば、遠近両用レンズをまずお勧めするのが一般的です。

遠近両用レンズは、境目のない累進レンズと、境目のある二重・三重焦点レンズに大別されるかと思いますが、今は累進レンズを最初にご提案するケースが、多いかと思います。

累進レンズは、一枚のレンズの中で度数が変化することで、視線の使いかたにより、遠くから近くまでが見えるものです。

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(ホヤビジョンケアカンパニー資料より)

そのため、レンズの場所によっては遠くが見えにくくなります。

たとえば、こんな風な見方をすれば

pcruisin.jpg

遠くの度数よりも金法重視の度数エリアに視線が通るので、遠くがぼやけます。

累進レンズを調製する際には、瞳孔の高さがレンズのどこに来るかを確認して、遠用度数の入る位置を確認します。

plus4.jpg

上の丸が遠用度数、そこから下の丸に向かって近用度数へと徐々に変化していきます。

普通にまっすぐ前を見ている状態で、レンズのどの位置に瞳孔中心がくるかをチェックし、それを基にレイアウトを決めたとすると、運転中に顎を上げ気味にする癖があるかたの場合、遠くの見えにくさを訴えられます。

なので、顎を上げ気味の状態で瞳孔中心をチェックしてレイアウトを決めるのがいいように思うのですが、そうする近用度数がかなり下のほうに移動してしまうため、ふだん近くを見ることに不便を感じます。
近くが見えにくいから遠近両用累進にしたのに、意味がありません。


それから、視界の中にぼやけて見えるエリアが存在してしまうため、レンズレイアウトには問題なくても「何か、スッキリ見えない」と言われることもあります。
今まで裸眼で運転していて不自由を感じなかった人に、特に多いパターンのように思います。
遠用度数のエリアが広くなるように(度数の変化が、かなり視線を下げてから始まるように)レイアウトすれば、近くが見えにくくなります。

こうしたときには、累進レンズではなく、二重・三重焦点レンズのほうが遠見のスッキリさは向上するように思いますが、近見したい距離がいろいろある場合には、使いにくさも出てきます。


「遠くは広くスッキリ見たい。でも近くもしっかり見たい。」というのを具現化させるのは、簡単なようで結構大変です。
十二分にお客様にご説明する時間を取らないと、失敗します。






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