キベベワールド

「メガネの一心堂」の店長が、タメになること・ならないことをつづります

プリズムレンズの厚み

私のメガネを上から見たところです。

1604021.jpg

左右ともほぼ同じ度数のごく弱い近視&乱視ですが、左右共に同量のベースインプリズムが入っているため、鼻側に左右同じくらいの厚みが出ます。

もし、これが左右共に同量のベースアウトプリズムが入っていれば、耳側に左右同じくらいの厚みが出ることになります。


こちらは、どうでしょう。

1604023.jpg

度数は左右ともほぼ同じ累進レンズですが、厚みが左右で大きく違います。
事前に何のお断りもせずに納品すると、ほぼ間違いなく「何やねん、これは」とクレームになります。

右眼(画像でいうと左側)にはベースダウン、左眼にはベースアッププリズムが入っています。

ベースダウンプリズムが入っている側はレンズの下部に厚みが出て、
ベースアッププリズムが入っている側はレンズの上部に厚み出る、

というのが、一般的ですが、累進レンズの場合、この厚みの出かたに癖があります。

たとえば、

S-3.75 ADD3.00 3△B.U. 
S-3.75 ADD3.00 3△B.D.

の場合は、

1604022.jpg

右レンズの上方・下方の厚みの差と、左レンズの上方・下方の厚みの差を比べると、右レンズのほうが差が大きくなります。
また、右レンズと左レンズの、上方・下方の厚みの差を比べると、上方において右レンズの厚みが目立つことになります。

これは、「近視系の累進レンズの場合、左右眼の度数が似ているほど、ベースダウンの付加された側のレンズのほうが、ベースアップが付加された側に比べて薄めに仕上がる(場合が多い)」ということを意味します。

この性質を利用すると、上のシチュエーションであれば、3△ずつを左右に振り分けるよりも、左に6△ベースダウンとしたほうが、特に上方における厚みの差が減ってきます。

が、
・下方の厚みは左が増える
・強度プリズム側の色収差の増大
といった、デメリットが生じかねませんし、製作可能かどうかという問題も出てきます。

また、神経支配の観点から、左右眼でプリズム量を大きく差をつけるのは気が進みません。

この場合、私でしたら、

右 2△B.U.
左 4△B.D.

ないし

右 2.5△B.U.
左 3.5△B.D.

くらいの按配で、少しでも右の厚みを減らす(左右の差を少なくする)方向性で決めることはあり得ます。
もちろん、装用テストは必須です。


一方、遠視系累進レンズの場合は、スライス加工を利用すれば、近視系の場合よりも、左右での極端な差は出にくいようです。
といっても、左右眼で上方・下方の厚みに差が出ることには違いがないのですが。

また、右眼が近視系、左眼が遠視系といった場合、どちらの眼にベースダウンが入るかで、仕上がりが変わってきます。

このように、累進レンズに上下方向のプリズムを入れる場合、仕上がりの感じを事前によく説明しておくことが大切と思います。






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