キベベワールド

「メガネの一心堂」の店長が、タメになること・ならないことをつづります

ご高齢のかたへのご同伴

当店は、ご高齢のお客様のご来店が少なくありません。
地元で長いこと商売をしている個店は、どこも似たような感じかと思います。

これから加速していく超高齢化社会を前に、小売店の立場で感じていることを、ちょっと記してみたいと思います。

ご高齢(何歳を高齢とするかは不問にしてください)のかたが補聴器の相談に来られる場合、ご主人・奥様・お子様といったご家族のご同伴があることが多いです。
ところが、メガネの相談の場合は、お一人で来られることが多いように思います。

メガネのお客様のほうが圧倒的に多いからそう感じるのかもしれませんが、特に当店のご利用が初めてのかたの場合、お一人で来られるよりも、ご家族が一緒のほうが、こちらとしては安心感があるというのが正直なところです。

理由は、大きくわけて2つ。
「証人」と「承認」です。

まず、「証人」ということについて。

・この商品をご購入いただくということでよろしいか
・代金の支払いについて(前払い・後払い・内金)
・お釣りや商品のお渡し

といったことについて、ご同伴のかたがおられれば、証人になっていただけます。

当店では、このような明細書に必要事項を記載してお渡ししていますが、

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紙に書いてあろうがなかろうが、ご本人が勘違いをしていたり、記憶が曖昧だったりすると、

・いつまでも受け取りに来ない
・(代金は受け取り時支払いということにしていたのに)既に払ったとおっしゃる
・お釣りをもらわなかったとおっしゃる

などといったトラブルが生じかねません。

稀にですが、注文を受けていないのに「注文した」と言われることもあります。
「言った・言わない」「やった・やらない」といった世界に入ってしまうと、非常に厄介です。

軽度の認知症があることを見抜けずに商談をして、ご本人の記憶が全くない、というケースもあります。


「承認」とも関係してきますが、「見えにくい」という主訴でご来店されたものの、十分な矯正視力が出ない場合。
医師の診察をお願いしても、「これでいいから作って」と言われることがあります。

ご家族がいれば、そういった背景で注文を受けたことをわかっていただけますが、お一人で来られて、そういった背景をご家族がご存知ないと・・・

新しいメガネを掛けても見えにくいわけですから、「見えないメガネを売った」と思われかねません。
「眼科へ行ったほうがいいのなら、そう言ってくれればいいのに」と言われても、こちらはそのようにお伝えしているわけで。


もっとも、上記のことは、こちらが十分に気をつけて、コミュニケーションを取っていけば、トラブルは限りなく少なくできると思います。

「承認」、こちらのほうが大きいかもしれません。

どういうことかというと、お一人で来られたお客様の注文をお受けしたあと、ご家族から苦情がくるケースがあります。
「年寄りに高いものを売りつけた」という主旨のことを言われるわけです。

当店では、一万円未満ではメガネ一式はお納めできませんから、「メガネは一万円未満で買うもの」という認識のかたにすれば、一式二万円だろうが五万円だろうが、高く感じられるでしょう。

無論、当店では無理矢理高額のものを買わせるような商売はしておりません。
たとえば、当店の取扱商品の中で、高価なもの・安価なものをお見せし、説明をして、その結果「これがいい」とお客様が選ばれたのであれば、こちらとしては、それをお売りするのが普通です。

お客様の中には「これで最後のメガネになるかもしれないし、いいメガネ(お値段のいいフレーム・レンズ)が欲しい」とおっしゃるかたもおられます。

でも、「あとでご家族から何か言われるのでは?」と思うと、「いいのかなぁ、お売りしても」という気持ちになってしまいます。
今までご本人も、ご家族も、当店のご利用がないという場合はなおさら、高価なものはお勧めしにくいというのが本音です。

ですから、ご家族と一緒にご来店され、ご家族にご本人の見え具合をご説明ができ、ご家族と一緒に選んでいただけるような場合は、こちらとしては本当にやりやすいです。

あるいは事前に「あとで母がうかがいますので、いいメガネを選んであげてください」といったお電話をいただけるような場合も、非常に安心です。


もちろん、ご家族・お友達・ヘルパーさん等のご同伴が物理的に不可能なこともあるでしょう。
「ご同伴がなければ、ご来店はお断りします」と言っているわけではありません。

ただただ純粋に、お互いが安心して売買できる環境というのを考えると、ご同伴者の存在は大きいと思います、ということです。

同時に、ご高齢のかたがお一人で来られた時にも、安心してお買い物がいただけるようなシステムというか工夫を、考えていかなければならないのでしょう。


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  1. 2016/03/22(火) 23:59:30|
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