キベベワールド

「メガネの一心堂」の店長が、タメになること・ならないことをつづります

白内障術後のモノビジョン

白内障の手術は、濁った水晶体と呼ばれる組織を除去して、

1603121.jpg

人工のレンズに置換するものであり、このレンズに、その人が持つ屈折異常を考慮した度数を組み込むことで、術後の裸眼における見えかたが変わるという話をしました。

こちら。

併せて、「モノビジョン」という、度数矯正の方法の話もしました。

こちら。

以下は、それらを踏まえた上での話です。


両眼の白内障手術をし、遠くも近くも、できるだけ裸眼で過ごせるようにするために考えられるのが、
・多焦点眼内レンズの装着
もしくは
・単焦点眼内レンズでモノビジョンにする
という形かと思います。

多焦点眼内レンズの話はおいておいて、モノビジョンにした場合のことを考えてみます。

たとえば、術前の屈折異常および、眼鏡度数が

R: S-2.50D
L: S-2.50D

だとして(矯正視力は各眼とも1.0とします)、

眼内レンズ装着後の屈折異常が

R: S-2.50D
L: S-0.00D

だとします(矯正視力は各眼とも1.0とします)。

この人が、術後、快適に過ごせるかどうか、ということです。

もしこの人が、術前に交代性の斜視があり、ときどき右眼・ときどき左眼で物を見ていることが多く、両眼単一視の経験に乏しければ、遠くは左眼・近くは右眼といった使い分けをするのは、意外にスムースかもしれません。

しかし、もしこの人が両眼視機能に異常がなく、ごくごく普通に、(白内障による視力低下はあるにせよ)両眼で物を見る習慣のある人だったら、術後、急に片眼づつ使い分けてくださいと言われても、適応しにくい可能性が考えられます。
右眼で遠くがぼやけて、左眼で遠くがはっきり見えるという、いわばバランスの悪い見えかたをしているわけですから、その状態で両眼を使って見ようとしても、煩わしいのは当然です。


ある程度の年齢になってくると、ご近所のかたやお友達に、白内障の手術をされたというかたが増えてきます。
そこで、経験者のかたのいろいろな話を耳にするわけです。
あるお友達がモノビジョンでうまくいっているからといって、それが自分に当てはまるとは言えません。

もちろん、術前に、眼内レンズの選択についてはドクターと話し合いがもたれると思います。
ですが、すでに手術が必要なレベルの見えにくさになっているために、
「こういうレンズの度数にすると、右眼で近くが見えて、左眼で遠くが良く見えます」と、テストフレームとテストレンズで疑似的な見えかたを再現しようとしても、難しいわけです。

もっとも、これはモノビジョンにする場合に限りません。
たとえば、両眼とも近くが良く見えるようにしたときに、どれくらい遠くが見えにくくなるのか、というのも、術前の体験は難しいです。

事前に体験できないのに、どれがいいかを決めるというのも大変な話ですが、眼内レンズの選択については、十分にご相談をしてくださいね。






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