キベベワールド

「メガネの一心堂」の店長が、タメになること・ならないことをつづります

個人差があります

眼鏡店でお客様の屈折異常や視機能状態をお調べしてメガネを作る場合、測定データを踏まえて最終的にどんな度数にするかというのは、担当者の判断に委ねられるのが普通です。

その際に念頭に置くのが「主訴の解決」であることは言うまでもありませんが、もうひとつ「納品後の度数変更を生じさせない」ということも意識する担当者は多いはずです。

ここでいう「納品後の度数変更」というのは、「度数そのものは理論的には間違ってはいないが、お客様に受け入れてもらえないために、受け入れてもらえる度数にて再作する。その際の費用は店が負担する」というものです。

平たく言えば、お客様からの「掛けていられない」というクレームを防ぐ、ということですね。

度数変更は店の損失になりますし、チェーン店では店の(店長の)責任として厳しく追及されることもあります。
必然的に、「主訴の解決」よりも「クレームの防止」が表に立ってしまいかねず、「今よりも、ほんのちょっとだけマシ」という度数にしかできない、というジレンマが生じることも少なくないのではと推測します。

あるチェーン店に「今まで使っていたメガネの度数から度数を変えるときは、これくらいの変化に抑えておくのが望ましい」という一覧表のようなものがありました。
それをバカ正直に順守すると、ある程度の年齢以降は、一段階しか度数を変えられなくなります。
加齢とともに大きな度数変更には慣れにくくなる、という傾向を踏まえてものだと思いますが、個人差があって当然なので、ひとくくりにはできないでしょう。
まぁ、注意喚起になるとは思います。

ですが、そういったことが高じると、
・左右の度数差が大きい場合、何段階以上の差があったら、強度数側を弱めにする
・何D未満の乱視は入れない
みたいな店内ルールができかねません。
(掛けられるけれど、見えにくいというクレームになる可能性はあるでしょうが・・・)

「理論的には間違っていない。ただ経験上、あるいは一般的に、慣れにくいので要注意」というのは、もちろんあります。
ただ、それに縛られ過ぎると、「主訴の解決」ができなくることもあるわけで、時には「チャレンジ」することが必要になります。

「慣れにくいので、累進レンズに上下プリズムは入れてはいけない」という話を耳にすることがありますが、当店では(当店に限らず、仲間の店でも)累進レンズに上下プリズムを入れて具合よく使われているお客様が普通にいらっしゃいます。

「これはちょっと掛けられないかな」と思うような度数でも「あ、いいです。よく見えます」とおっしゃるお客様は普通にいます。

当たり前ですが、反応は人それぞれです。

ですから、テストフレームとテストレンズで、

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十分な装用テストをすることは必須です。
(実際に納品するフレームやレンズを完全に再現できるわけではありませんので、装用テストでOKなら絶対平気かとは言えませんが)

また、納品時に多少違和感があっても「あれだけしっかり調べてくれたのだから大丈夫」という意識がお客様にあると、意外にすぐに慣れていただけることもあるでしょう。
(ダメなこともあります)

起こり得ると予測される違和感(壁面や床面の見えかたの変化)をあらかじめ伝えておくことで、安心されることもあるかもしれません。
(ダメなこともあります)

度数の変化が大きければ大きいほど、こういったことには注意が必要です。


で、結局何が言いたいかというと、調べたり・説明したり・体験してもらったり、ということをやろうとすればするほど時間がかかります、ということです。

5分~10分でやってくれと言われても、少なくとも当店では難しいです。






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