キベベワールド

「メガネの一心堂」の店長が、タメになること・ならないことをつづります

何でもいい

お客様に言われて困る言葉の1つが「何でもいい」です。

フレームが壊れてしまったので、レンズを生かしてフレームのみ交換希望のお客様。

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フレームは何でもいいから、とのことですが・・・

本当に何でもいいのですか?
18金のフレームにしてしまいますよ?

まぁ、そんなことはしませんが、枠替えの場合は、それこそ制限がいろいろありますので、「何でもいい」を真に受けて進めてしまうと、仕上がってからトラブルになりかねません。

以前にネタにしたことですが、枠替えの際に注意することは幾つかありまして、特に強度数の場合や累進レンズ系の場合は、光学中心間距離やアイポイントの高さが大きく変わらないようにフレームを選んでいます。

今回は左右共に-8.00Dの単焦点ガラスレンズでしたので、アイポイントの高さよりも光学中心間距離に気を遣います。

破損したメガネは、玉型約50mm・鼻幅約21mmです。
光学中心間距離のズレを最小限にするには、玉型が50ミリ未満であることはもちろんですが、鼻幅が22ミリ以上あることが望ましいです。

ところが、鼻幅が22ミリ以上というのは、実はかなり少ないです。

幸い、当店で扱っている強度数用のウスカルフレームは22ミリ以上のものが多いのですが、玉型が小さくなりますし、金額もそこそこしますので、お勧めしにくいです。

1509133.jpg

結局、玉型46mm・鼻幅21mmのフレームが、お値段的には当店のメタルフレームでは最安値(11,000円)なので、この辺でどうかなということになりました。

1509132.jpg

が、ここでお客様から思いがけない一言。

「自分が使うのではない」

つまり、ご家族に頼まれて、代わりに来店されたということです。
あらら、どうしましょう。

光学中心間距離のずれは約3ミリ生じることになります。
その結果、度数が-8Dなので、2.5△のベースアウトが発生します。
これが何ともない人もいれば、ダメな人もいます。
できれば、テスト枠とテストレンズで確認をしたいところです。

レンズが小さくなりますので、見かけ上の視野が狭くなります。
仕上がってから「使いにくい」と言われても、どうにもなりません。
「何でもいいとは言ったけれど、こんなに小さくなるとは思わなかった」と言われても困ります。
できれば、本当にこの大きさでいいのか確認をしたいところです。

壊れたフレーム、かなり変形していて、持ち主の骨格の見当が付けにくいです。
おそらく鼻パッドの間隔は狭めないといけないでしょうし、テンプルの開きをどの程度にすればいいのかもわかりません。
できれば、使用されるかたの骨格を踏まえてフィッティングしたいところです。

「何でもいい」のだから、そんな細かい(?)ことは適当でいい、という考えかたもあるでしょうが、「何でもいい」のなら、当店に支払うフレーム代で、新しくメガネ一式を作れるお店もたくさんあります(プラスチックレンズになるかもしれませんが)。

結局、ご本人にご来店いただくことになりました。
あとでトラブルになるのを避けたいという、こちら側の一方的な理由と言われればそうかもしれません。
顧客目線に立っていないと言われれば、そうなのかもしれません。

ですが、「何でもいい」と言われて、中途半端なものをお納めすることは、当店としては不本意です。
そこは一つ、ご理解をいただければと思います。



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  1. 2015/09/13(日) 23:06:12|
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