キベベワールド

「メガネの一心堂」の店長が、タメになること・ならないことをつづります

強度凸レンズ

玉型サイズ54・鼻幅20の丸いフレームに、

右: S+6.00D
左: S+10.50D C-0.50D AX80

を光学中心間距離66ミリで入れる場合での話です。

右眼のレンズは、お客様の価格的なご要望で屈折率1.60の外面非球面レンズを入れることが決まりました。
左眼のレンズはそれでは厚くなりすぎてしまいますので、もう少し高屈折率のレンズを入れることにします。
当然、左右のレンズの種類が異なりますので、コーティングの色味など、微妙に異なりますが、そこはご了承いただきまして、左眼にどんなレンズを入れるかを考えます。


凸レンズの場合、度数が強くなると、レンズ生地が小さくなるため、大きな玉型のフレームに組み込むことが難しくなります。
また、生地は足りたとしても、生地が大きくなるほどレンズの中心厚が増加するという特徴もあります。

そのため、強度凸レンズが必要な場合には、「キャタラクトレンズ」などと呼ばれるタイプのレンズが選択されることがあります。
下図左側のレンズがそうです。
上記の左度数にて屈折率1.67。
ちなみに、右側は、同度数の屈折率1.76・外面非球面レンズ(レンズ生地65ミリ)です。

1506293.jpg

キャタラクトレンズは、その名の通り、白内障で水晶体を摘出したあと、眼内レンズを挿入できない場合などに用いられることが多いです。

目玉焼きみたいに中央が膨らんでいて、周辺が平らです。

1506296.jpg

こっちは右側の一般的な設計のレンズ。

1506297.jpg

上記キャタラクトレンズの場合、レンズ生地自体は75ミリありますが、度入りの部分(平らでない部分)の径は40ミリです。
つまり、40ミリのレンズ生地径でオーダーするのと同じ中心厚になります。

その結果、一般的な65ミリ径のレンズより、屈折率は低くても中心厚が薄くなります。
当然、重さも減ります。

加工済みのレンズの重さは、一般的なほうが、

1506298.jpg

キャタラクトレンズが、

1506292.jpg

フレームに組み込むと、厚みの違いは分かりにくいですけどね。

1506291.jpg

キャタラクトレンズの中心厚が5.9mm、一般的なレンズのほうが6.9mmです。



仕上がりはこんな感じです。
まず、一般的なレンズ。

1506294.jpg

こちらがキャタラクトレンズ。

1506295.jpg

キャタラクトレンズは、度の入っていない部分と、度入りの部分との差があるので、第3者からはちょっと不自然な見られかたになることは否定できません。
もちろん、選ばれるフレームの玉型サイズやお客様のPDとの兼ね合いによっては、キャタラクトレンズの平らな部分が少なくなるため、不自然な感じはかなり減少します。

また、度入り部の面積が小さいため、この玉型サイズであれば、一般的なレンズよりも目の周りが拡大される感じは少なくなります。
(眼自体は、当然拡大されますよ。)

逆に、装用者から見ると、キャタラクトレンズは玉型サイズ40ミリのフレームを掛けているのと同じような視界になりますので、一般的なレンズのほうが、視野の広さは感じられるようです。

ちなみに、当店の場合は、キャタラクトレンズのほうが値段が高くなります。



度数によっては、キャタラクトレンズにするしかないこともありますが、どちらも選択肢となり得る場合は、それぞれ、メリット・デメリットがありますので、お店の人とじっくり相談しながら選ぶことが大切です。


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  1. 2015/06/29(月) 23:40:49|
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