キベベワールド

「メガネの一心堂」の店長が、タメになること・ならないことをつづります

パソコン用メガネのレンズ

パソコン用メガネを調製するにあたってピント合わせの機能両眼のチームワークを考慮することが肝要であることを述べてきました。

では、その二つを考慮すればそれでよいかというと、そうではありません。
それらを踏まえた上で、どのようなレンズを選ぶかということが大切になってきます。

ピント合わせの機能を考慮する際に、モニターまでの距離はわかっているわけですが、モニターを見る際の視線の角度はどれくらいなのかも把握しておく必要があります。
モニターの距離が見えればいいのか、もう少し離れた場所もある程度見えないといけないのか、あるいはモニターよりも近いところのものも見えたほうが良いのか、その他いろいろ。

パソコンを使う環境や、その人の年齢によって、土台となる度数は同じでも、お勧めするレンズが変わってきます。

レンズの種類と併せて、レンズにカラーを付けることをお勧めする場合もあります。
今、話題の「ブルーカットレンズ」なんていうものもありますね。


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当店の場合は、その手の類のお試しレンズを装用していただいて、最終的にレンズの種類やカラー・コーティングを決めていきます。


と、ここまで引っ張ってきて、ようやく一連の話題の本題です。

以上のように、快適なパソコン用メガネを提供するためには、ピント合わせの機能や両眼のチームワークを踏まえた度数と、環境やその人の特性に応じたレンズ選びが不可欠です。
もちろん、フレーム選びやフィッティングも重要なファクターであることは言うまでもありません。


が、昨今の様子を眺めていると、「パソコン用メガネ=ブルーカット」という認識になっているように思えてなりません。
今、「パソコン用メガネ」で検索をかけると「ブルーカット」のオンパレードです。

誤解されると困るのですが、私はブルーカットレンズの効果を否定しているわけではありません。
「ブルーカットレンズを使いさえすれば、パソコン作業は快適になる」というふうに認識されつつあることに警鐘を慣らしたいわけです。

もちろん、ブルーカットレンズを使うだけで、作業が快適になる人も多数いるのは事実です。
たとえば、裸眼でモニターの距離にピントが合う弱度の近視眼で、大きな斜位もなく、適切な寄せ運動能力を持っているような人であれば、ブルーカットレンズ(度なし)のついたゴーグルのようなものを装用することでメリットは享受できるはずです。

どこかの自治体の小学校では、パソコンの授業を行なう際に、児童にブルーカットゴーグルを支給したとかいう話も聞きました。
それはそれでよいことだとは思うのですが、遠視を矯正していない児童であれば、そのようなゴーグルをつけたところで、眼のストレスをゼロにできるわけではありません。
本当に児童の眼のストレスを心配するのなら、ゴーグルの支給と併せて、少なくとも近見視力のチェックくらいは学校をあげて行なうべきでしょう。
納入業者も、商品を納めてそれでおしまいというのではなく、そういった面についての注意を学校側に伝えているのかどうか、気になるところです。


雑貨感覚で売りさばいていくのも企業として必要なことなのはわかりますが、本当に消費者の立場に立つのであれば、ブルーカットがすべてではないということもきちんと伝えていくのが筋ではないでしょうか。

どんなに優れた耐震性能を備えた住宅であっても、地盤が脆弱であっては、本来の性能を発揮することはできません。
ブルーカットは地盤を盤石にした上でのオプションであることを、メーカーや眼鏡専門店が発信していかないと、単なる「売らんかな」の風潮が蔓延するのは、おかしいのではないかと考えます。



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  1. 2012/10/01(月) 22:59:16|
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