プラスチックレンズに色をつける場合、ほとんどの場合、お店に用意してあるカラーサンプルの中からお選びいただくことになります。
このサンプルは、国内の多くのレンズメーカーで共通のものなのですが、このたび新しいカラーに切り替わりました。
サンプルセットは、これを扱う協会から、各店が購入します。
サンプルセットについては、小売店の立場からすると、文句の3つや4つ言いたくなる点がありまして、協会へ実際に言ってはみたものの、すでに出来上がってしまっている以上どうすることもできません。。。。
ところで、このサンプルはアクリルを使っています。
実際のレンズとは素材が違います。
ですから、このサンプルと100%同じ色にはなりません。
同じカラーであっても、屈折率が違えば素材が違いますから色合いは微妙に違いますし、おそらくメーカーによっても微妙に違うでしょう。
また、濃度にも誤差がありますので、まったく同じレンズで、同じカラーを頼んでも、そのときによって微妙に濃さが違います。
ですから、片方のレンズを破損してしまって片方のみ注文するような場合、もう片方とは微妙に濃さが違って仕上がるということが起こりますので、注意が必要です。
それから、店内の照明で見るのと、ご自宅の照明で見るのと、太陽光線の下で見るのとでも、色合いは微妙に異なります。
カラーレンズをご注文されるときには、ある程度の誤差が生じるものだということを、あらかじめ心しておかれるとよいでしょう。
もちろん、許容できないくらい濃度が違うなんていう場合は、お店に一言言ったほうがよいとは思いますが。
稀に、納品のときになって「この色は似合わない」とか「イメージと違う」などとおっしゃられることがあるのですが、これはお店にとっては非常に困ります。
新しい色でやり直すのであれば、そのお気に召さないレンズはメーカーへ返品ができませんので、お店の損失になってしまいます。
この場合にどう対応するかは、お店によって、あるいは商談時のやりとりの内容などによって異なるでしょうが、カラー選びも慎重にお願いできれば幸いです。