キベベワールド

「メガネの一心堂」の店長が、タメになること・ならないことをつづります

21項目検査 #19 (リバイバル)

ブログを9年続けていると、古い記事が埋没してしまいます。
多少はタメになりそうな記事も書いているので、埋もれさせたままも、もったいないかなと思います。

7年前に投稿した21項目検査についての記事を、順次再アップしていくことにします。
(必要に応じて加筆修正します)

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今週の21項目検査は、#19(調節近点・調節力の測定)です。

#19Aが調節近点
#19Bが調節力
と一応分けられています。

調節近点は、眼前にセットした視標を

IMG_5629.jpg

徐々に近づけていくことで測定します。

IMG_5630.jpg


調節力は、視標の位置を眼前33cmに固定し、視標がボケて見えなくなるまでマイナスレンズを1段階ずつ増やしていく(遠視の場合は凸レンズを減らしていくことになります)ことで測定します。



厳密には、どちとらも片眼・両眼ともに行なうべしとされてはおります。

細かく言えば、どちらの測定にもデメリットというか、測定精度を低下させる要因が介在するのですが、年齢に比して明らかに調節近点が遠かったり、調節力が弱かったりということがないかどうかということは、確認可能です。



  1. 2018/06/20(水) 23:50:13|
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21項目検査 #18 (リバイバル)

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7年前に投稿した21項目検査についての記事を、順次再アップしていくことにします。
(必要に応じて加筆修正します)

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今回の21項目検査は、#18です。

#18Aが、近見時の上下斜位の測定
#18Bが、近見時での上下寄せ運動能力の測定です。

#12A、#12Bの近見バージョンになりますので、検査距離と視表が異なる以外、基本的な手順は一緒です。
測定時の度数は#13と同じです。

私は、#13で使用している

IMG_5228.jpg

こういう視表を使っています。

  1. 2018/06/06(水) 23:55:16|
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白内障手術の予後は?

・白内障があると診断されていて、矯正視力が悪い。
・でも手術はしたくない。
・メガネで何とかしたい。

これまで、何度か取り上げてきましたが、メガネの度数は強くすればするほど見えるようになるものではありません。
いろいろ度数を変えてみても、満足のいく見えかたにならないのであれば、それはメガネレンズで対応できる限界です。
私ではお役に立てないということです。

そうなると「手術をすれば、必ず見えるようになるのですか?」という話になります。
ご本人は手術をしたくないわけで、そういう流れになるのはわかります。

ただ、それは私がお答えできる類のご質問ではありません。

仮に、白内障になる前、1.0の視力(裸眼でも矯正でもよいのですが)があり、白内障以外の眼疾患がないのであれば、少なくとも現状よりは改善するのではないかとは思いますが、私が言うべきことではありません。

術後のご満足度は人それぞれです。
視力は向上しても、何か不満が残るかたもいますし、もっと早くやればよかったとおっしゃるかたもいます。

手術である以上、リスクもあるわけですし、その点はドクターから十分な説明かあるかと思います。

メガネで何ともならない以上は、ドクターとよくお話ししてくださいとしか申し上げられないのが実情です。





  1. 2018/05/26(土) 23:55:49|
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21項目検査 #16・17 (リバイバル)

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今週の21項目検査は、#16と#17です。

#16は、近見での実性相対性輻湊力
#17は、近見での虚性相対性輻湊力
となります。

実性というのは内寄せ(輻湊)、虚性というのは外寄せ(開散)のことだとご理解ください。

#16は#9#10同様にペースアウトプリズムを付加、#17は#11同様にベースインプリズムを付加します。
プリズムを付加していく過程で、視標が「ボケた・2つに分離した・1つに戻った」それぞれのポイントごとに、該当するプリズム量を記録していきます。

便宜上、ボケたときのプリズム量を#16A・#17A、分離・回復したときのプリズム量を#16B・#17B
と表記する場合もあります。


近見での検査なので視標はこんな感じのものを用い、

IMG_5520.jpg

調節力に問題がなければ(老視でなければ)#7の値を装用して行なうのが一般的です。
老視になっているのなら、どのような度数を装用して検査をしたのかの明記が必要です。


さて、#9・#10・#11では、遠見での輻湊力ないし開散力という単純な書き方をしましたが、ここでは「相対性」という言葉が付いています。

遠見での検査は、建前上は「調節力がゼロ」の状態です。
(厳密には、わずかばかりの調節力は働いているわけですが)

一方、近見での検査では、近見視表を明視するために調節を働かせる必要が出てきます。
#16・#17では、眼前40㎝に視表をセットした状態で測定を行ないます。

したがって、測定中、眼前40cmの視表を見るために必要な調節力を常に働かせた状態での輻湊力・開散力を調べます。
このあたりを考慮して「相対性」という言葉を使っているということになります。


「融像幅の測定」と言われたら、遠見が#9・#10・#11、近見が#16・#17のことを指しているとご理解ください。

  1. 2018/05/09(水) 23:53:52|
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21項目検査 #15 (リバイバル)

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今週の21項目検査は、#15です。

これは、
#15A(#14Aの値を通しての近見斜位)

#15B(#14Bの値を通しての近見斜位)
とにわけられます。

#14については、こちらを。

#15Aは、
半暗室(視標が一応読める程度の暗さ)で、
クロスシリンダーを装用したまま(#14の測定環境のまま)、
十字視標(#14で使うもの)を用いて
IMG_5447.jpg
フォングレーフェ(プリズム分離)法にて測定します。


#15Bは、
部屋を明るくして、
クロスシリンダーを外して、
仮名視標(#13で使うもの)を用いて、
IMG_5228.jpg
フォングレーフェ(プリズム分離)法にて測定します。


つまり、#15AとBとでは、測定時の度数そのものは、場合によっては同じかもしれませんが、クロスシリンダーの有無・視標の差異によって、結果に差が出ることがあるわけです。

  1. 2018/04/30(月) 23:50:51|
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21項目検査 #14 (リバイバル)

ブログを9年続けていると、古い記事が埋没してしまいます。
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7年前に投稿した21項目検査についての記事を、順次再アップしていくことにします。
(必要に応じて加筆修正します)

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今週の21項目検査は、#14(調節ラグの測定)です。

#14Aが単眼での調節ラグ。
#14Bが両眼での調節ラグ。

#5の自覚的検査バージョンとなります。

この検査には、クロスシリンダーと、こういう視標が必要です。

IMG_5447.jpg

なお、#14Bの検査手順は、老視眼の近用加入度の目安を測定する際にも使われています。
別の言い方をすると、調節ラグの検査というのは、老視眼になっていないかたを対象にしたものになります。


では、調節ラグとは何かということになるわけです。

調節ラグとは、そっけなく言ってしまえば「調節刺激と調節反応の差」ということになりますが、そんな説明ではわかりませんよね。


人間が近くのものを見ているとき、眼は「調節」という作業をします。
理論上、この調節する力というのは、眼から見ているものまでの距離(m)の逆数であらわされます。

もし40㎝の距離のものを見ているのなら、1÷0.4で2.5の力(D:ディオプターという単位で表します)が必要になります。
ところが、たいていの場合、人間の眼は「そんなバカ正直に働く必要はねぇよ」ということで、本来なら2.5の力を働かせる必要があるにもかかわらず(調節刺激)、たとえば2.0くらいの力しか出さずに(調節反応)ものを見ようとします。
この場合であれば、2.5の刺激に対して2.0しか反応しなかったので、0.5がラグ(lag)ということになります。

逆に、2.5の刺激に対して2.75の反応をしてしまうようなケースもあり、この場合は0.25のリード(lead)ということになります。

視機能に問題がなければ、多少のラグが生じるのが普通です。
また、片眼ずつでのラグ(#14A)よりも、両眼でのラグ(#14B)のほうが、1段階程度小さくなるのが一般的です。


ついでながら、さらにわかりにくい話をします。

単眼のラグは調節力に由来するもの、両眼でのラグは調節と輻湊の相互関係に由来するものであるため、両者を比較することで、その人の視機能が調節力に問題があるのか、調節と輻湊の相互関係にあるのかの類推がしやすくなるという考え方があります。

すなわち、
「単眼では標準範囲のラグ、両眼ではリード(もしくはリードに近い)」という場合と「単眼でも両眼でもリード(もしくはリードに近い)」という場合とでは、視機能分析をする上での判断が異なってくるということです。
前者は「輻湊不全」、後者は「調節過剰」の可能性が考えられるということになります。

しかしながら、調節ラグの検査は#7(#7A)の精度(両眼の調節バランスや乱視度数)に大きな影響を受けますし、検査そのものの精度にも不安定な部分があるのは事実です。

ですから、調節ラグの結果はあくまでも1つの目安としてとらえ、他の視機能データも踏まえたうえで総合的な判断をすることが、視機能分析には求められるのであります。



ところで、これまで毎週21項目検査の紹介をしてきているわけですが、「偉そうな講釈ばかりで、検査手順を説明してねぇじゃねえか」というご批判もあろうかと思います。

申し訳ないのですが、折に触れ申し上げているとおり、私はそこまで気前よくありませんし、検査手順は、参考書がいろいろあるわけですからそちらをご参照いただければ幸いです。

よろしくお願い申し上げます。

  1. 2018/04/21(土) 23:50:53|
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両眼視を得るための条件

「両眼視ができないので、プリズムメガネを作りたいのですが」というお問い合わせを受けることがあります。

プリズムメガネを掛ければ、(必ず)両眼視ができるようになるのでしょうか?

「両眼視」といった場合、広義においては「複視」も両眼視であると言えると思います。
右眼と左眼の像を同時に認識していることに変わりないからです。
ですので、ここでいう両眼視とは「両眼単一視」であるとご理解ください。

両眼単一視が得られるためには、同時視そして融像が必要になります。

融像とは、医学書院の『英和・和英眼科辞典』によれば、「左右の網膜に映った像をひとつにまとめて単一視する働き」とされています。

融像の条件として、代表的なものを二つ挙げます。

・左右眼それぞれで見た(ほぼ)同じ像が「網膜対応点上」、もしくは、「ほぼ網膜対応点上」にあること。

・左右の網膜像が、大きさ・色・形・コントラストなどの面で類似していること。

前者については今回は割愛いたしまして、後者に関して申し上げることにします。

後者の条件を成立させない要因はいろいろありますが、左右眼の度数差が大きい(不同視)であったり、左右眼の矯正視力差が大きい、などといったことがポピュラーです。

特に、左右の矯正視力差が大きい、たとえば右眼が1.2 左眼が0..2といった場合、左右眼で見ているもののハッキリさが異なりますので、左右眼で異なるものを見ていると脳が認識してしまえば、融像はできなくなります。

すなわち、この状態においては、いかなるプリズムを付加したところで、効果は得られないということです。


「両眼単一視ができない」という場合、まずできない理由を探ることが必要です。
そして、その理由によっては、プリズムメガネは意味をなさないことがあるという点を、ひとつご理解いただければと思います。






  1. 2018/04/16(月) 23:50:57|
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21項目検査 #13 (リバイバル)

ブログを9年続けていると、古い記事が埋没してしまいます。
多少はタメになりそうな記事も書いているので、埋もれさせたままも、もったいないかなと思います。

7年前に投稿した21項目検査についての記事を、順次再アップしていくことにします。
(必要に応じて加筆修正します)

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今週の21項目検査は、#13です。

#13Aは裸眼、もしくは現在装用眼鏡度数での近見斜位、
#13Bは#7(#7A)を通しての近見斜位
となります。

重要視されるのは、#13Bです。

なお、#8でも触れましたが、21項目検査における斜位は、すべて融像除去斜位です。


#13以降の検査はすべて近見ですから、フォロプターの前方に棒をつけて、通常は眼前40cmの距離に視表をセットします。

IMG_5377.jpg

IMG_5378.jpg

#13の検査は、#8と同じ方法で行なうのがよいと思います。
つまり、#8をマドックスでやったのなら#13もマドックス、#8がフォングレーフェ(プリズム分離)なら#13もフォングレーフェで、ということです。

マドックスの派生で、Modified Thorington法(モディファイド ソーリントン)というのもありまして、これは眼科で使われる正切尺法の近方バージョンになりますが、

1102091.jpg

遠見で正切尺法をやらないのであれば、測定方法が異なるのが問題点かと思います。

近見での検査は調節力が働くため、調節力の安定を図るためにも、文字視表を用いたフォングレーフェ法を推薦する参考書もあります。
(ということは、遠見もフォングレーフェで測定したほうが統一性が出るわけです)


また、#7(#7A)の度数から+1.00Dないし-1.00Dを付加した状態で#13Bを測定し、それと本来の#13Bの値とでもって、Gradient Stimulaus AC/A比を求めることも可能です。


なお、老視のある場合、特にフォングレーフェ法においては、視標の明視が困難のため、プラスレンズを付加していき、視標が読める状態になった度数を通して測定することになりますので、どんな度数を通して測定したのかを付記しておく必要があります。
※これは、眼鏡処方のための加入度とは異なります。

  1. 2018/04/11(水) 23:50:56|
  2. 視機能・視覚・検査など
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空間の違和感

プリズム入りのメガネを納品した際に、空間の違和感を訴えられることがあります。

代表的なものが、
・ベースンインプリズム付加による「壁(床・パソコンモニター等)が手前に膨らんで見える」
・ベースアウトプリズム付加による「壁(床・パソコンモニター等)が、へこんで見える」
といったもの。

無論、装用テストの段階で、このあたりは確認をしているのですが、装用テストの段階では「複視の軽減・消失」「疲労感の軽減」といったことに意識が向きがちですし、何時間も色々なものを見て細かくチェックできるわけでもないので、どうしても不十分になってしまうのかもしれません。
(テストレンズと実際のレンズとの大きさの違いも影響はあるかと思いますが、かなり小さな玉型でも訴えられるかたはおります。)

特に、遠用単焦点で、遠見時の複視を解消したいという主訴で来られたような場合、複視は解消されても、パソコンモニターを見る際に違和感が出ることはあり得ます。
お客様によっては、「パソコンを見ている時間のほうが長いから、遠見の複視は妥協する」とおっしゃられることもあります。
結果、パソコンモニターに支障がない程度にプリズムを落とし、遠見での複視が多少残るような状態にせざるを得なかったりします。

つまり、違和感を減らすためにプリズム量を減らせば、主訴の改善が滞る可能性もあるわけです。
「慣れますか?」と聞かれて「慣れます」と無責任に言うこともできませんし、判断・対応が難しいところです。
しばらく使ってみていただいて様子をお尋ねするというのが、ベターのような気はするのですが、結果的に慣れなかった場合は謝るしかありませんし、不信感を抱かれるだけですので、お客様が感じるメリットよりもデメリットのほうが気になるようなら、即再作することもあります。
すなわち、当店でのプリズム処方初回成功率は100%ではないということです。

何度となく申し上げていますが、やってみないと・使ってみないとわからない、ということが多分にありますので、その点は一つお含みおきください。

  1. 2018/04/02(月) 23:54:05|
  2. 視機能・視覚・検査など
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仮枠だと良いのだけれど

仮枠(テストフレーム&テストレンズ)で調製度数を決めて、後日納品した際、反応がイマイチのことがあります。
たまにあるのが「仮枠のほうがよく見えた」というパターン。

仮枠と実際に納品するメガネとは全く同じにはなりませんので、こういうことは起こる時には起こります。

当店の場合、仮枠に装着するテストレンズは
・直径38mmの円形
・ガラスレンズ
・球面設計レンズ
・球面度数・乱視度数・プリズム・多焦点のトライアルレンズは、それぞれ別(1枚のレンズではなく、複数枚のレンズを重ねて構成される)
といった条件がつきます。

たとえば、玉型サイズ56mmの横長デザインのフレームに、高屈折プラチックレンズ使用の累進レンズを入れて納品したりすれば、テストレンズとはかなり条件が変わってくるわけです。

テストフレームについても、前傾角・反り角・角膜頂点間距離・アイポイントの高さ等が、必ずしも納品したフレームとは同じにならないので、誤差は出ます。


経験上、仮枠のほうが具合がいいという場合、玉型の小さなフレームで作り直すとうまくいくことがあったりしますが、これは「装用感」「違和感」に不具合があった場合の対応であり、視力的な不具合であれば、また違った対処が必要になります。

何が原因かを見極め、適切な対処をしないといけないのですが、なかなかむずかしい場合があったりするのも事実です。
「仮枠のまま使ってください」というわけにもいかず、悩ませられます。

奥の深さを感じさせられる一幕です。




  1. 2018/03/23(金) 23:55:13|
  2. 視機能・視覚・検査など
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かなりの不同視

当店では「ウスカルフーム」の仕上がりイメージサンプルを、各種ご用意しています。
調製中にメッキを剥がしてしまったり、その他諸般の事情で販売できなくなってしまったものを使っています。

↓こちらは、36□30(FPD66)のウスカルフレームに、屈折率1.90ガラス球面設計レンズを,光学中心間距離66ミリにて組みこんだもの。

ixy_20180319_081.jpg

度数は
右 S-18.00 C-1.00 AX90
左 S-9.50 C-0.75 AX90

↓上から見た厚み

ixy_20180319_082.jpg

右 最大コバ厚 4.5mm
左 最大コバ厚 2.7mm

といった感じなのですが、このサンプルの問題点は、左右の度数差が大きすぎること。
お試しで掛けてもらっても両眼視困難なかたがほとんどです。


先日、「現在のメガネの左右度数のバランスが悪くて具合が悪い」というかたが見えられました。
度数の詳細は省きますが、

右 -14D
左 -9D

くらいのメガネを使われていまして、この度では右眼は全然見えていないとのこと。

ハードコンタクト常用で、矯正視力は左右とも1.0くらいまで出ているということなので、かなりの不同視に耐えられるかたとお見受けしました。

このかたに上記のサンプルを掛けていただきましたところ、「見やすい」と、やたら好評です。
こんな反応、初めてです。

完全矯正値を載せることは遠慮しておきますが、

右 -18D
左 -9D

くらいとご理解ください。

9Dの不同視ですので、どうかなと思ったのですが、やはり「見やすい」とのこと。
交代視しているだけじゃないかと思ったのですが、コの字テスト等できているので、両眼視されているご様子。

最終的に、ほぼこの左右差を持った度数で調製しました。


このことからうかがえるように、不同視への適応力は個人差が非常に大きいわけですから、「不同視だから」と安易に(確認もせずに)強度数側を低矯正にするのではなく、きっちりと装用テストをした上で調製度数を決定することが望ましいわけです。




  1. 2018/03/19(月) 23:55:52|
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21項目検査 #11 (リバイバル)

ブログを9年続けていると、古い記事が埋没してしまいます。
多少はタメになりそうな記事も書いているので、埋もれさせたままも、もったいないかなと思います。

7年前に投稿した21項目検査についての記事を、順次再アップしていくことにします。
(必要に応じて加筆修正します)

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今週の21項目検査は、#11です。
遠見での外寄せ(開散力)の検査です。

手順は、先週ご紹介した#9・#10と同様。

違うのは、ベースアウトプリズムを付加するのではなく、

1101191.jpg

ベースインプリズムを付加していくというところ。

1101261.jpg

なぜ、ペースインプリズムを付加すると外寄せするのかということについては、「なぜペースアウトプリズムを付加すると内寄せするのか」の逆の考え方になりますので、そちらの解説をご覧ください。それから、もう一点。

内寄せ検査では、視標がボケて見え始めたプリズム量を記録しましたが(#9)、遠見の外寄せ検査ではボケたプリズム量の記録はしません。

#11というのは、視標が2つにわかれて見えたときのプリズム量(分離点)と、再び1つに見えるようになったときのプリズム量(回復点)を記録することになります。

もし、視標がボケて見えることがあったとしたら、それは#7(#7a)の値が、マイナスレンズの過矯正であることを意味します。
なぜか?
それは、#9が測定できる理由をヒントに考えれば、導き出せるはずです。


私は、単に検査の手順を覚えるよりも、「なぜ内寄せ(外寄せ)するのか」「なぜボケる(ボケない)のか」といったことに疑問を持ち、きちんと理解することのほうが数倍大切だと考えます。

検査手順なんていうのは本を読めば載っていますし、情けないことに最近のシステム検眼機はご丁寧にも機械が検査手順を教えてくれます。
これ、個人的には、余分な機能だと感じています。

機械に導いてもらわなければできないレベルなら、得られたデータの意味するところも真に理解はできていないでしょう。
検査をしてデータを「得る」のと、検査をして得たデータを「読む」のとは、まったく別次元です。
それでも何も知らないお客様は「こんな検査をやってもらったのは初めてだ。最近の機械はすごいね」などといったコメントをされると思います。

もちろん「習うより慣れろ」で、まず実践から入り、それから理屈を理解していけばいいじゃないかという意見もあるでしょう。
それはそれでよいと思います。

そうではなく、単なるハッタリ、エキシビジョン的に検査をやってみるだけで終わってしまうのであれば、それで果たしてよいのだろうかと思うわけです。


まぁ、愚痴はおいといて。

#9・#10・#11を行なうことによって、遠見の融像力がわかります。
#8と併せて、遠見での水平方向における両眼視状態の把握が可能になるのです。


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当時、この記事に関連するご質問をいただき、それに対して回答をしましたので、併せて記載いたします。

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ご質問内容は、内寄せ検査を行なう際にベースアウトプリズムを付加することに関してでした。

(引用開始)

>ベースアウトプリズムを加えていくことで両眼は内寄せをさせられます

っていう場所なのですが、これはbase inではないのですか?
base outは内斜視や内斜位に処方するもので内寄せをさせにくくするのではないでしょうか?

(引用終わり)


質問者さんが、どの程度のバックグラウンドをお持ちかが分かりませんので、もしかしたら難解かもしれませんが、とりあえずいってみましょう。

まず、プリズムというのは光を曲げる性質があります。
参考記事

たとえば下図左のように、Aから出た光は通常は空気中を直進します。
しかし、途中にプリズムを置くと、光はプリズムの厚みのあるほう(基底方向)へ曲げられます。(下図右)

1101218.jpg

これが大前提です。


今、ある人が(斜位も斜視もないとしましょう)物体Aを両眼で固視しました。
このとき、物体Aは両眼の中心窩(f)の位置に結像します。
これが#9・#10の検査を開始するときの状態です。

1101213.jpg

今、両眼前にある量のペースアウトプリズムを付加しました。
物体Aは、プリズムの性質により基底方向に曲がり、各眼の中心窩よりも耳側の位置に結像します。

1101212.jpg


この人は、「Aを頑張って1つになるように見続けてください」という指示を出されていますが、1つに見続けるためには物体Aが中心窩の位置に結像するようにしないといけません。
(今の状態では、2つに分かれて見える、いわゆる複視になってしまいます)

そのため、両眼は内寄せをします。

1101214.jpg

そうすることで、物体Aを中心窩の位置に結像させることが可能になるのです。

1101215.jpg

甚だ簡単ではありますが、これがペースアウト付加により両眼が内寄せする理屈です。



さて、この理屈でいくと「内斜視の人にペースアウトを付加したら、もっと内斜視になってしまうではないか」と考えたくなるわけです。

これを説明すると、多分余計にこんがらがると思うので、無視してもらって構わないのですが、こんがらがってもよろしければ。。。。


まず、物体Aを左内斜視の人が両眼で固視しようとすると、こんな感じになります。

1101211.jpg

物体Aは左眼の中心窩から鼻側にずれた位置に結像します。
今のままでは左眼の中心窩には物体Aは結像しません。

図面上は、左眼だけを外に寄せれば、物体Aを中心窩の位置に持ってくることはできますが、右眼が物体Aを固視しつつ、左眼のみを外に寄せるということはできません。
(左眼で物体Aを固視しようと左眼が外寄せすれば、右眼は内寄せしてしまうのです)
通常はそういう神経支配になっています。

このとき、左眼前にずれた分に相当するベースアウトプリズムを当てれば、仮に左眼の視線は物体Aには向いていなくとも、物体Aは左眼の中心窩に結像します。
言いかえれば、この状態ではペースアウトプリズムを当てても、内寄せは生じません。

1101217.jpg

もしこの人が正常な感覚性融像機能を持っていれば、これにより両眼で物体Aを固視することは可能になります。
(あくまでも、理屈を説明するための例です。実際の内斜視は、このような理屈通りにはいかないことが多いです)

ですから、内斜視・内斜位の人へのベースアウトプリズム処方というのは「内寄せをさせにくくする」と考えるよりも、「無理な外寄せをしなくても済む=負担が少なくなる」ためのものだと考えたほうがよいかと思います。


これでご理解いただけたかどうかは、まったく自信がありませんが(別の疑問が湧いてくるであろうことは、わかっています)、少なくとも内寄せを誘発するメカニズムだけでも何となくつかんでいただければ嬉しく思います。

  1. 2018/03/17(土) 23:55:15|
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21項目検査 #9・#10 (リバイバル)

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今週の21項目検査は、#9・#10です。
これは、遠見での内寄せ(輻輳力)の検査です。

この検査を行なうにあたっては、#8同様に、通常は#7(#7a)の値を装用した状態で行ないます。

それから、実際の検査の手順としては、先に#11を行なうべしとされていますが、ここでは番号順に説明をしていきますのでご了承ください。


検査をしていくにあたっては、フォロプターの使用が便利というか、一般的です。

IMG_5194.jpg

フォロプターには、ロータリープリズムというのが装備されているので、これを眼前に当てて、両眼のプリズム量がゼロの位置から、

1101192.jpg

内寄せを誘発させるためのベースアウトプリズムをゆっくりと加えていきます。

1101191.jpg

視標は、1文字であったり、1列であったりしますが、(私は1文字派です)

IMG_5239.jpg
IMG_5240.jpg

プリズム量が増えていくと、途中で視標がボケて見えるようになります。
(ボケを感じにくい人もいます)
このボケを感じたときのプリズム量を#9の値として記録します。


ちなみに、なぜボケるかということですが。。。

ベースアウトプリズムを加えていくことで両眼は内寄せをさせられます。
しかし、あるところまで来ると(個人差あり)、内寄せをするのが困難になってきます。
ところが、プリズムは容赦なく増えていくので、何とかして内寄せをしないといけません。

このとき、やむを得ない措置として、本来は遠くのものをみるのには必要のない「ピント合わせ」を行ないます。
「ピント合わせ」をすると、両眼は自動的に内寄せをするように仕組まれているため、さらなる内寄せが可能となります。

しかしながら、本来は不要な「ピント合わせ」をしているため、眼のピントは視表よりも手前の位置に合ってしまいます。
結果として、遠くにある視表はピントが合っていないためにボケて見えるということになるわけです。

まぁ、このあたりの説明は、数行で済ませられるものではないので、無視してください。


さて、ボケて見える状態からさらにプリズムを加えていくと、、、、

最終的には、どんな手を使ってもこれ以上は内寄せができないという限界が訪れます。
限界が訪れたとき、それまでボケながらも1つに見えていた視標は2つに分かれて見えます。

この、2つに分かれたプリズム量が#10です。

臨床上は、このあと、2つに分かれた視標が再び1つに見えるようになるまでプリズムを減らしていき、1つに見えるようになったときのプリズム量を#10の回復値として記録します。

私は#9も#10の分離値・回復値もまとめて記録する癖がついているので、
たとえば、10プリズムでボケて、18プリズムで分離して、14プリズムで回復したのなら、#9&#10は、10/18/14
と記録します。


一般に、両眼視機能が良好でなければ、この#9・#10の値は低くなります。
特に外斜位が大きく、ふだん遠くを見ているときにも眼精疲労が強いような人が、低めの測定値になることが多いかと。


ところで、この検査をやる際にはフォロプターの使用が一般的と記しました。
では、フォロプターがなければできないのかというと、決してそんなことはありません。

プリズムパーを眼前に順にあてていけば、仮枠&テストレンズでも測定は可能です。

1101193.jpg

ただし。。。

体系的なデータ分析を行なう場合に標準値(期待値)として示されている#9・#10の数値は、フォロプター(ロータリープリズム)使用が前提となっています。

プリズムパーとロータリープリズムとでは、プリズム量が増減する際に眼に加わる刺激が異なるため、私が文献を見てきた範囲では、ロータリープリズムよりもプリズムパーで得られる測定値のほうが低いです。
つまり、過小評価される可能性は否めないということですね。

したがって、ロータリープリズム使用時とは若干の誤差があるであろうことは、念頭に置かれておいたほうがよいとは思います。

  1. 2018/03/10(土) 23:55:43|
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21項目検査 #8 (リバイバル)

ブログを9年続けていると、古い記事が埋没してしまいます。
多少はタメになりそうな記事も書いているので、埋もれさせたままも、もったいないかなと思います。

7年前に投稿した21項目検査についての記事を、順次再アップしていくことにします。
(必要に応じて加筆修正します)

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今回の21項目検査は、#8(遠見水平斜位)です。

通常は、先週お話しした#7(#7a)の値を装用した状態で測定されます。
遠見というのは、我が国では5メートルが標準です。
(米国では20フィート、約6メートルです)

なお、ここでの斜位、と言いますか、21項目検査で測られる斜位はすべて「融像除去斜位(Dissociated Phoria)」と呼ばれるものになります。
これは、右眼と左眼が別々のものを見させられているような環境下で測定された斜位のことです。

斜位については、こちらを。

この斜位の測定法としては、マドックス杆を用いたもの、もしくはフォン・グレーフェ法(プリズム分離法)が一般的です。

マドックス杆の場合は、片方の眼に点光源

1101124.jpg

片方の眼に、縦光線

0908238.jpg

が見えるような環境をつくります。
右眼と左眼が別々のものを見ているわけです。


フォン・グレーフェ法では、こんなターゲットがあったら(これは近見用のチャートなので、本来#8では使えません。説明用です)

IMG_5228.jpg

上下プリズムを利用して、右眼と
1101122.jpg

左眼とで
1101123.jpg

ターゲットが見える位置(高さ)を変化させた環境をつくります。
同じものであっても、右眼と左眼とでは見えている位置が大きく異なるので、脳は「別々のもの」という認識をするのです。


偏光レンズを使用するこのようなターゲットも斜位を測定するものですが、

1101121.jpg

このターゲットで測定される斜位は「一部融像除去斜位(Associated Phria)」と呼ばれるもので、21項目検査の中には含まれていません。


21項目検査では、この融像除去斜位というのが大きなカギを握ります。

  1. 2018/02/28(水) 23:55:08|
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21項目検査 #5・#6 (リバイバル)

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今週の21項目検査は、#5と#6です。

これは、どちらも「動的検影法(動的レチノスコピー)」なのですが、#5の検査距離が原則50cm、#6の検査距離が原則1mと、検査距離が違うところが特徴です。

先週ご紹介した#4は「静的」検影法でした。
#5・#6は「動的」です。

「静」と「動」の違いというのは、検査中に眼の調節機能(ピント合わせの機能)と輻輳(両眼を寄せる力)が働くか働かないかだと考えていただければよいでしょう。

「静的検影法」は屈折度数を測定するためのものでしたが、「動的検影法」は調節機能(調節と輻湊の相互関係)の状態を調べるのが目的です。

動的検影法には幾つかのテクニックがありますが、必ず必要なものが静的検影法で使うレチノスコープです。

1012221.jpg

検査テクニックによって検査に使う視表が異なります。
私はレチノスコープにマジックテープを付けておりまして、

1012292.jpg

動的検影法に使う視表を取り付けられるようにしています。

IMG_5188.jpg
1012291.jpg

被検者にこういった視表を見てもらっている間に、両眼の反射光を観察するというのが検査の大筋です。


なお、視機能の体系的なデータ分析をする上でこの動的検影法の数値が必要な場合がありますが、注目される数値はほとんどの場合#5であって、パシフィック大学の記録用紙には#6の記入欄はありません。


動的検影法は「他覚的調節ラグの検査」と考えることもできるのですが、つまりは後日紹介する「自覚的調節ラグ」の検査ができない場合(乳児・知的障害者など)の代替措置ともなります。
(調節ラグについては、後日説明します)


教科書的に言えば、その他の動的検影法の役目としては、

・処方度数の左右調節バランスの確認
・近見時における乱視度数の確認
・調節幅の測定

なども挙げられます。

しかし個人的見解ですが、動的検影法の検査結果(得られる数値)には幅があり、正確さという点では曖昧な部分も多く、体系的データ分析を行なうための材料とする以外、臨床においては「自覚的検査」ができない場合の検査法としての役目が強いように感じます。

  1. 2018/01/31(水) 23:55:53|
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フレネルプリズムの部分使用

眼窩骨折の結果、骨折部位に外眼筋が引っかかってしまい癒着を起こしてしまったらしく、右眼の外転障害で複視が起きているというかたがご相談に見えました。
正面視時には複視がなく、右方視で複視が生じるということです。

眼科では、手術はリスクがあるとのことで勧められておらず、相談に行かれた眼鏡店さんでは「右方視時に目を動かすのではなく、頭を動かして見るような癖付けをするため、玉型の小さなメガネにしたらどうか」とのアドバイスがあったそうです。

当店には、眼球運動トレーニングで、少しでも改善できないかということで、ご相談に見えられた感じです。

正直トレーニングでどうこうなるものとも思えませんが、動かせる範囲で、より滑らかに動くようにトレーニングするのは無駄ではないでしょう。
ただ、主訴の解決にはなりません。

複視を生じるエリアを確認し、プリズムバーを当ててそのエリアを見ていただいたところ、複視の軽減が見られましたので、装用されているメガネの右眼耳側領域に、フレネルプリズムを基底外方にして貼り付けることにしました。
どの辺に貼り付ければいいかは、相談をしながら決めます。

ixy_20180130_001.jpg
ixy_20180130_002.jpg

理屈としては、下記のようなイメージです。

正面視時には、両眼が目標に向きますので、複視は起きません。

ixy_20180130_003.jpg

目標が右に動いたとき、左眼は目標に向かって内転できますが、右眼は途中までしか外転できません。
結果として、目標物は左右眼の網膜対応点=中心窩(黒丸の位置)に映りませんので、複視が生じます。

ixy_20180130_004.jpg

ここで、右眼に基底外方プリズムを当てると、プリズムの作用により目標物が基底方向に屈折し、右眼中心窩に映るようになるため、複視は解消されるということです。

ixy_20180130_005.jpg

無論、目標がさらに右に移動すれば、より大きなプリズム量が必要となりますし、プリズムを貼っていないところからプリズムの貼ってあるところに視線が移動した瞬間は、見えている像の動きが出るので、快適かと言われれば、そうとは言えないでしょう。

ですが、これにより、かなり見やすくなったということなので、まずはお使いいただくことになりました。

お使いのメガネ、それなりに強度数なので、レンズのコバ厚がどうしても目立ってはしまいます。
当店でしたらウスカルフレームをお勧めしてしまうところですが、それだとフレネルを貼れるエリアが少なくなってしまいますので、これくらいのサイズの玉形で、かえってよかったのかもしれまん。

お役に立つことを願っております。




  1. 2018/01/30(火) 23:50:44|
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21項目検査 #4 (リバイバル)

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今週の21項目検査は、#4の静的検影法(静的レチノスコピー)です。

屈折検査というと、眼前にレンズを置いて「どのレンズが見やすいか」といった、いわばお客様の判断に委ねる「自覚的検査」を行なうのが通常ですが、この検影法というのはお客様の判断を要しない「他覚的検査」です。

オートレフラクトメーターによる測定も「他覚的」ではありますが、熟練者が検影法を行なえばオートレフラクトメーターの結果よりもはるかに信頼度の高い(自覚的検査と遜色のない)結果が得られます。

他覚的検査の利点は、お客様に自覚的判断を委ねられない場合(乳幼児や知的障害者など)にも対応ができるというところです。


知的障害のある人たちが参加するスペシャルオリンピックス世界大会のビジョンスクリーニングで静的検影法をやっている私。
DSCF0874.jpg


さて、この検影法には「レチノスコープ」と呼ばれる道具が必要です。

1012221.jpg


この道具で眼(瞳孔)の中に光を当て、眼底からの反射光で度数を判断します。
夜にフラッシュをたいて写真を撮ると「赤目」になることがありますよね。
あの赤い色が、眼底からの反射光だと思ってもらえばよいかと。


人間をモデルにするのは、まぶしくて気の毒なので、検影法の練習に使う道具を用意しました。

1012222.jpg

中央の丸い部分を瞳孔に見立て、ここに光を当てながらレチノスコープを覗くと

IMG_5141.jpg

こういう風な赤い光が見えます。

1012223.jpg

この状態から、レチノスコープを上下・左右に振りますと、光の帯のようなものが動きます。
1012227.jpg
1012225.jpg

このときの光の帯の動きかた(速さ・方向)や明るさの変化などを判断材料にして、度数を測定するわけです。

うまく撮れませんでしたが「この度数でほぼ正解」という段階に限りなく近づいた時の見えかたの一例。
(レチノスコープを左から右に動かした場合)

1012229.jpg
1012224.jpg
1012228.jpg

実際に静的検影法を行なう場合には、眼前にレンズを当てますので、レンズ交換が容易なフォロプターを使用したほうがやりやすいのは事実ですが、フォロプターを使うことができない場合は、仮枠レンズや板付きレンズを使います。

当店では、すべてのお客様にではなく、必要に応じて静的検影法を行なっております。


  1. 2018/01/23(火) 23:50:49|
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深視力検査

深視力検査に合格できなくて困っているかたが当店にご来店された結果、新しくメガネをおつくりいただく確率は100%ではありません。

まず、眼疾患による視力低下や、大きな斜視角(特に内斜視)を有する両眼視機能異常などにより、当店の測定技術ではメガネによる対応が困難なため、ご注文をお受けできないというケース。

もう一つが、現在お使いのメガネ、もしくは裸眼で、何とかなるのではないですか、というケース。

現在のメガネ、もしくは裸眼で深視力検査を受けたものの精度が悪くて当店に来られたのに、今のままでよいというのはどういうことかというと、

・深視力計の見かた(立体感のとらえかた)を理解できた
・両眼視機能トレーニングにより、精度が向上した

のどちらかに当てはまったからです。

今週も何人かご相談に見えましたが、とりあえず今のメガネで再度チャレンジしていただくことになりました。
ひとりのかたは、来店当初はどうにもならなかったものの、1週間ほどのトレーニングで合格できたとご挨拶にお見えになりました。

では、その「見かた」とは?「トレーニング」とは?という話になりますが、それについては、ここでの説明は致しません。
別に大したことではありませんし、過去にセミナーでご紹介もしてはおりますが、メシの種をわざわざブログでバラまくのは気が進みませんので。

なお、すべてのかたが、トレーニングで対処できるわけではありません。
度数を変えたほうがよければ・新しくメガネを作ったほうがよければ、まずそのようにした上で、トレーニングを行なうこともあります。
その点は誤解なきようお願いいたします。


  1. 2018/01/20(土) 23:58:19|
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21項目検査 #3 (リバイバル)

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今週は#3、「裸眼もしくは現在使用中の眼鏡装用下での遠見水平斜位」です。

この検査で得られた値と、後で行なう屈折異常矯正下で測られた斜位とを比較する、というのがデータ収集の意図になります。
斜位の程度(変化量)によっては、処方度数決定の際の参考になることもあるわけです。

#3は「遠見水平斜位」となっていますが、裸眼もしくは現在使用中の眼鏡装用下での「近見水平斜位」も測定します。
これは別の番号が振られています(#13A)。
しかし、裸眼もしくは現在使用中の眼鏡装用下での「上下斜位」は21項目検査には含まれておりません。

21項目検査は、調節と輻湊の相互関係(水平方向の眼位・寄せ運動とピント合わせの機能との関係)のチェックに重点が置かれているので、上下方向の眼位に関してはウェイトが低いようです。


なお、21項目検査の中で測定される斜位は、融像除去斜位(Dissociated phoria)になります。
偏光視表等で測定される一部融像除去斜位(Associated phoria)は、検査項目には含まれていませんので注意が必要です。

融像除去斜位(Dissociated phoria)の測定は、マドックス杆か、

0908239.jpg

von Graefe法(プリズム分離法)が用いられるのが一般的です。

IMG_5122.jpg

#3の斜位と、完全矯正下での斜位とを比較するのであれば、どちらも同じ方法で測定するのがよいと思います。


なお、私は通常は#3も#13Aもやっていません。
一々斜位の量を定量化するのは余分な時間がかかるので、カバーテストで「裸眼もしくは現在使用中の眼鏡装用下での遠見・近見の水平・上下斜位の傾向をつかむ」程度で済ませています。
それだけでも、以降の検査や処方の方向性を掴むには十分ではないかと思っています。




  1. 2018/01/17(水) 23:50:48|
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21項目検査 #2 (リバイバル)

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今週ご紹介する検査項目は、#2(角膜曲率半径の測定)です。

角膜曲率というのは、平たく言えば角膜の湾曲具合でしょうか。

ケラトメーターという器械で測定します。

本体の写真がないので、測定しているところの写真でご勘弁を。

IMG_4984.jpg

しかしながら、こんにち、ケラトメーターを装備している眼鏡店は少ないと思います。
ほとんどの場合、オートレフラクトメーターとオートケラトメーターが一体になった器械を置いているかと。
(当店も、これです)

ark700.jpg

角膜曲率半径の測定値は、こんな感じで表示されます。

10120081.jpg


ところで、この角膜曲率半径、コンタクトレンズの処方の際には必ずといっていいほど必要になりますが、眼鏡処方においては必ずしも必要ないというか、別にこのデータがなくても快適な眼鏡調製は可能です。
(と言ってしまうと異論を唱えるかたが、確実に1人はいらっしゃるはずですが。)

そういう事情があって、ケラトメーターの機能のないオートレフラクトメーターを使用しているお店のほうが多いかもしれません(そのほうが安価なので)。


屈折検査における角膜曲率のデータは、おもに乱視度数を類推する際に有効です。
しかしながら、オートレフラクトメーターがあれば、乱視度数も測定されてしまうのは事実です。
が、眼疾患のためにオートレフラクトメーターでの測定精度が低い場合に、角膜曲率半径がわかれば、乱視度数・乱視軸の目安を探ることができます。

また、角膜表面が不均等なために生じる不正乱視や、円錐角膜の予測も付けられます。
(オートレフラクトメーターでも、ある程度はわかりますが)

角膜曲率の経年変化を追っていければ、白内障の度合いの変化を追跡していくこともできなくはありませんし、屈折異常が「軸性」か「屈折性」かの区別の際に、このデータが参照されることもあるようです。

ただ、いずれにしても、データがあれば便利だけれど、なくても致命的な問題にはならないというのが、実際のところではないかと思います。

  1. 2018/01/10(水) 23:55:19|
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