キベベワールド

「メガネの一心堂」の店長が、タメになること・ならないことをつづります

遠近両用累進レンズで手元が見えにくい

いわゆる「老眼」になったときに、遠くのものと近くのものとを一本のメガネで架け替えることなく見られるようにしたいという場合、遠近両用レンズが選択肢として挙がります。

今は、境目のない累進レンズと呼ばれるものが主流になっていますが、何度となく触れてきた通り、このレンズは、レンズのどこで見ても遠くが見えるとか、近くが見えるというものではありません。

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上の矢印の右側の丸は、遠用アイポイントと呼ばれる位置。
用途に応じて、多少のアレンジをすることはあっても、基本的には瞳孔中心をこの遠用アイポイントに合わせます。

下の矢印の右側の丸は、近用アイポイントと呼ばれる位置。
遠用アイポイントの位置から、近用アイポイントの位置まで、度数が連続的に変化していきます。

近用アイポイントの位置に、眼前40cmのものが見やすくなる度数を配置した場合、当然ですが、その位置で見ていただかないと、眼前40センチのものは見えにくくなります。

ですが、この近用アイポイントの位置に視線を通す(下目遣いで見る)のが苦手なかたが少なからずおられます。
そういうかたは、「フレームを持ち上げてあげると、見やすい」とおっしゃいます。

視線を下げる代わりに、フレームを持ち上げることで、自分が楽に下げられる視線の位置まで近用アイポイントを持ち上げるわけです。
そうすれば見えるということは、度数的には問題ないということですので、それを踏まえて対処法を考えることになります。

対処法はいくつか考えられますが、ここでは割愛します。
また、累進レンズで近くが見えにくいというのは、他の要因でも起こり得るます。

いろいろなケースを想定しながらの対処が必要になるのが累進レンズです。






  1. 2017/08/02(水) 23:33:56|
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プリズムメガネ

先週、NHKの番組で取り上げられたからか、「プリズムメガネ」に関するお問い合わせが続いています。

「プリズムメガネ」「プリズム メガネ」「プリズムとは」等で検索すると、当店のホームページが上位でヒットするので、その影響かとは思います。

お問い合わせに対する返答の骨子は下記の3点。

・眼科や脳神経外科の診察を先にお願いすることがあります
・プリズムメガネですべて解決できるとは限りません
・詳しいことは、お調べさせていただかないと答えられません

テレビ番組の中では、眼精疲労の要因として「両眼を寄せるのが困難」なケースをとりあげ、
それに対する対応として、プリズムメガネやビジョントレーニングを紹介されていました。

もちろん、それはそうなのですけれど、そもそも、近業用のメガネが必要なのに裸眼で作業をしていたり、使用しているメガネの度数が適切でなかったり、といった根本的な部分がおざなりになっていて不具合を起こしていることも少なくないのが実情です。


「プリズム メガネ」か何かで検索したら、ヒットしました。

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これをクリックして出てくる商品は、両眼視の不具合による眼精疲労の解決にはなりませんので、ご注意を。




  1. 2017/07/29(土) 23:50:19|
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ドラジェ

以前にもご紹介した、女性向けエレガンスフレーム「ドラジェ」が入荷しています。
4月の展示会で仕入れたものです。

玉型自体はシンプルですが、テンプルで魅せるフレームです。

ラメ入りをはじめ

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主張しすぎないデザインが上品さを演出しています。

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是非、ご覧になってください。

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  1. 2017/06/14(水) 23:59:17|
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隠しマークが見えない

当ブログを始めたころのネタに「レンズには隠しマークが刻印されている」というのがありました。

累進レンズの場合は、この隠しマークを基準にして、水平ラインやアイポイントの位置を確定します。

メーカーから送られてくる累進レンズは、このように水平線やアイポイントの位置が印刷されてきます。

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ところが、たいていの場合、この印刷された水平ラインやアイポイントの位置は、実際よりもずれています。
これを信用して加工すると、えらいことになるわけです。

なので、この印刷はあてにせずに、隠しマークを探して位置決めをするのが普通です。

この隠しマーク、プラスチックレンズの場合は、比較的容易に見つけ出せるのですが、ガラスレンズの場合は難儀することがあります。

過日入荷したガラスレンズ。
いつものように隠しマーク位置付近に印刷がされていたのですが、いつものようにそれをあてにせずに、自力で探そうと思い、印刷をけしたはいいものの、隠しマークが全くわからなくなりました。

「だいたいこのあたりかな」と見当をつけ、時計の修理時に使う拡大レンズを使い、レンズを斜めにしたりいろいろやって、ちょっとした光の加減で、うっすら発見できました。

20170528_011.jpg

この作業だけで20分近く要しました。
今まで見てきた中で、一番わかりにくかったです。



  1. 2017/06/07(水) 23:48:43|
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新入荷の跳ね上げフレーム

こちらのフレーム。

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当店で跳ね上げフレームをご購入いただいたお客様からのリクエストで仕入れた、跳ね上げフレームです。

こういう跳ね上がりかたをします。

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跳ね上げ部が前方に飛びださないので、カメラをはじめとする計器類を覗くときに、接眼部との干渉がしにくいと思われます。

跳ね上げフレームの場合、

・跳ね上げた状態で近見をする
・跳ね上げた状態で遠見をする

の二つに大別されますが、このフレームは、かなりしっかりと跳ね上げないと、水平視線で眼前に跳ね上げ部がかかりますので、「軽く跳ね上げての遠見」には向かないと思います。
やや下方視で近見をするかた向きではないでしょうか。


跳ね上げの機構は、シンプルなネジ止め式。

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左右の跳ね上げ部は、互いに歯車で噛み合っていますので、左右眼のどちらかのみを跳ね上げることはできません。
使用に伴いワッシャーがすり減るはずなので、適宜新しいワッシャーへの交換は必要になると思われます。

どの程度、ワッシャーの耐久性があるかはわかりません。
跳ね上げの頻度によって、大きく異なってくると思います。

同じものを扱っている仲間の話だと、短期間でおかしくなるような事例は起きていないということなので、リクエストされたお客様の分とは別に、もう一本、仕入れてみました。

仕入れた以上は、売らないといけません。
ご興味のあるかた、一度お手に取ってご覧ください。



  1. 2017/05/22(月) 23:55:26|
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サングラスの濃さ

当店では、1本何万円もするようなデザイナーズブランドのサングラスや、いわゆるスポーツサングラスは、現状取り扱いがありません。

こういうスタンダードなデザインの品ぞろえが中心になります。

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当店にサングラス(度なし)をお求めに来られるかたは、ほとんどがご高齢のかたです。
そのかたたちがよくおっしゃられるのが、「色の濃いサングラスは、眼によくないと聞いた」ということ。

「色が濃いレンズが目の前にあると瞳孔が散大し、紫外線を眼内に侵入させやすくなる」という理屈です。

確かに、それはその通りかとは思うのですが、色の濃いサングラスと薄いサングラスとで、瞳孔の散大量にどれだけの差が出て、紫外線の侵入量にどれほどの違いが生じ、それによる眼疾患発生のリスクがどれくらい高くなるのかと考えると、どうなんでしょう?

色の濃いレンズのほうが、色の薄いレンズより、眩しさを防ぐ効果は高いと思います。
「眩しさを防ぎたい」という目的でサングラスを選んでいるはずなのに、紫外線の余分な侵入を懸念して色の薄いレンズを選び、多少眩しさを感じながらも「裸眼よりはマシだから」というのは、ちょっと本末転倒のような気はします。

それよりも、つばの広い帽子を被ったりして、極力紫外線の侵入を防ぐような対策をした上で、眩しさを感じにくい濃さのレンズを選ぶほうが快適なのではないかなと、個人的には思っています。

なお、瞳孔が散大することで、眼房水の排出が妨げられ、眼圧が上昇してしまうというロジックが成り立つケースもあるかもしれません。
そういう場合は、色の薄いレンズのほうが良いとは思います。
「濃いレンズで、どんな人でも絶対に問題がない」と申し上げているわけではありませんので、誤解なきようお願いします。



  1. 2017/05/09(火) 23:52:52|
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天然木

テンプルに天然木を使ったフレームが入荷しています。

花梨

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紫檀

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動物の角とか、鼈甲とか、天然素材を用いたものはいろいろいろありますが、基本的にフレームの扱いがぞんざいな人にはお勧めできません。
濡れたままにしないとか、整髪料が着いたら拭き取るとか、ちょっとした一手間をかけることで長持ちします。

なお、上記のフレームは、耳に掛ける部分(モダン)は天然木ではないので、フィッテング可能となっております。



  1. 2017/04/29(土) 23:50:13|
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中等度近視でウスカルフレーム

ウスカルフレームにご興味を持たれたお客様。
検査の結果、左右ともS-5.75Dでお作りいただくことになりました。

眼科的に近視度数の強さを分類すると、S-6.00Dから「強度近視」になります。

S-5.75Dは、その一歩手前なので「中等度近視」ということになるのですが、「ウスカルフレームを目当てにご来店されるお客様の中では、「かなり弱い度数」です。

こちらの36□26のウスカルフレームに組み込みました。

1704251.jpg

ふだん、S-12.00Dくらいを超えるお客様が選ばれることの多い、かなりレンズを薄くできるサイズです。

このサイズで、この度数(S-5.75D)ですと、屈折率を上げていっても、コバ厚は0.1~0.2mm程度ずつしか薄くなりません。
変化量が少ないのです。

「とにかく、0.1mmでも薄くしたい」というのならまだしも、そこまでこだわらなければ、コストパフォーマンスが高いとは言えません。
超高屈折率のレンズにする代わりに、同じ予算で屈折率を落として、UV420、もとい、400~420nmあたりの波長を抑えるレンズにされました。

屈折率1.67 プラスチック外面非球面レンズにて、耳側コバ厚は2.2mm。

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レンズの中心厚自体が1mmほどありますので、さすがにコバがリム内に収まるまではいきませんでしたが、きれいに仕上がりました。

ちなみにこのフレームですと、S-10.00Dくらいまでなら、ガラスレンズを使うことで2mm台(3mm未満)の厚みにすることは可能です。


  1. 2017/04/25(火) 23:45:50|
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UV420?

先日仕入れたサングラスについていたタグ。

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「UV400」というのは、良く知られていると思います。
400nm(ナノメーター)以下の紫外線(Ultraviolet : UV)をカットしますよ、という意味合いで使われているように理解しています。

ということは、「UV420」というのは、420nm以下の紫外線をカットしますよ、という意味合いになると考えるのが自然です。

が、本来420nmという波長の光は、紫外線ではなく、可視光線(Visible light)に分類されるものです。

数年前から、「ブルーライトカット」とは別のカテゴリーとして、420nm前後の波長をカットするレンズが発売されています。
発売に至った背景等は、ここでは割愛しますが、420nm以下の波長をカットしますよ、という意味で「UV420」という表現が使われているのだと思います。

しかし、繰り返しますが、420nmは「UV」ではありません。
なので、私は、この表現にとても違和感を感じています。

「言いたいことは分かるのだけれど、それってどうよ?」
ということです。

420nmというのは、可視光線の中でも高エネルギーな、HEV(High energy visible light)の範囲に入ります。

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であれば、「UV420」よりも「HEV420」のほうが、主旨に沿っているように感じます。

無論、「HEV」という言葉が知られていない以上、それでは何のことだかわかりませんから、やむなく「UV420」という表現にしているのだとは思います。
ですが、「わかりやすく」ということと、「定義を違える」ということとは、別問題だと考えます。

同じ意味合いで、「UV+420cut」という表現をされているものもありました。
分かりやすいかは別として、こちらのほうが論理的(?)な印象を持ちました。

「批判するだけじゃなく、代案を出せよ」と言われると困るのですが、もしかすると、これから先、この「UV420」という表現が市民権を得るのかなと思うと、釈然としないものを感じます。



  1. 2017/04/23(日) 23:45:26|
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改良提案

先日ご注文いただいた、お子様メガネ。
左右眼ともS+21.00Dでした。

屈折率1.67のキャタラクトレンズをオーダーしたところまではよかったものの、

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恥ずかしながらワタクシ、この度数のキャタラクトレンズを加工するのは初めてだったので、予測していなかったトラブルにでくわしました。


加工機でレンズを削るための下準備として、レンズに光学中心位置の印をつけるのですが、通常は、光学中心点以外に水平方向に二か所、印が付きます。

しかし、何度やっても光学中心位置しか印が付きません。

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なぜだろうと調べてみると、当店のレンズメーターの構造上の問題でした。

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通常のレンズと違い、レンズ中心部に向けて急激に厚みが増すため、印をつける部品の角がレンズに干渉してしまい、印字部がレンズに届かないのです。

キャタラクトレンズの加工自体は初めてではありませんが、こんなことは初めてです。
今回は度数の入っている部分の径が34mmで、度数も強かったので仕方ないのかもしれませんが、これではどうにもなりません。

他社製の手動式レンズメーターですと、ちゃんと3か所の印がつきますが、レンズを抑えるパーツが3点止めで、

1704156.jpg

レンズを保持するには安定性が悪く、(ふだん使っているのは4点止めです)

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且つ、0.01△単位での印点打ちができません。
超強度数なので、これでは仕上がり精度に不安があります。

ですから、何とかして、いつものレンズメーターを使いたいのです。

ダメ元で、印字パーツの角を

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削ったら

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何とか3点印字ができました。

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最初から、こういう形の部品にしてくれていればよいわけです。
お願いしますよ。。。


ちなみに、レンズを吸着するときも、見にくくて結構難儀しました。
(2mm偏心でのチャッキングです)

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仕上がりは、こんな感じで、

1704154.jpg
1704153.jpg

さすがに中心厚は、かなり抑えられました。


今回のように、ニッチなレンズを加工するときにならないとわからない問題点というのが、眼鏡機器には実はいろいろあります。
このような現場からの声を吸い上げて、商品開発に生かしてほしいと思うのですが・・・







  1. 2017/04/15(土) 23:45:05|
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遠近累進レンズでのデスクトップパソコン

眼鏡店のスタッフなら当たり前にわかっていることでも、一般のかたには知られていないこと、たくさんあります。

「手元が見にくくなり、パソコン作業もしんどいので、遠近両用にしたけれど、とても眼が疲れる」といったご相談を受けること、結構あります。

この場合の遠近両用というのは、境目のない累進レンズとお考えください。

で、こういうお客様に「お使いのパソコンは、ノートタイプですか?デスクトップですか?」と尋ねると、「デスクトップ」もしくは「両方」と答えられることが多いです。

通常の遠近両用累進レンズ(以下、遠近累進)は、正面視時に遠くのもの(数メートル以上先のもの)が見える度数が見えるような設定にしています。

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近くのもの(書籍等)を見るときには、レンズ下部に設定されている近用度数を通して見る必要がありますので、下眼遣いになります。

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デスクトップパソコンの場合、ほぼ正面にモニターが来るケースが多いのではと思います。
そうしますと、遠近累進でモニターを見ようとすると、近用度数領域に視線を通すために、こうなります。

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首が疲れます。

普通に遠くを見るような感じでモニターを見ると、

enken.jpg

首は楽ですが、数メートル先を見るための度数でモニターを見ることになりますので、遠近累進の用を成さず、眼が疲れます。


結果として、遠近累進ではデスクトップでの作業がしんどいということになります。

こうした問題を解決するため、正面視時に近見可能な度数を配分した「中近」「近々」などといったレンズが用意されています。

私は、「デスクトップモニター以遠は見えなくてよい。モニターと手元をしっかり見たい」という場合には、「モニターの距離に遠用度数を合わせた、累進帯長の短い、遠近累進」をおすすめすることがあります。
加入度が少なくて済むので、「中近」「近々」よりも反応が良好なことが少なくないです。
イレギュラーなやりかたでしょうが、「これが見やすい」と言われれば、それはアリでしょう。

建築系のかたで、モニターがかなり大きい場合に、バイフォーカルレンズでうまくいったときもあります。


使われるかたの環境・クセなどで、着地点は異なりますので、いろいろなパターンを試してみることが大切だと思います。



  1. 2017/04/11(火) 23:41:08|
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色覚支援レンズ

「私は色覚異常があります」ということを再三述べてきました。
「色がまったくわからない」わけではなく、「ある色の見分けが困難」ということです。

このたび、遅ればせながらですが、「色覚異常のかたが色を見分ける」のをサポートするレンズ「イーガ」の取り扱いを始めました。

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eagamiekata.jpg

上半分の色が付いた部分で色を見分け、下半分の無色部分で実際の色を見る、という使いかたです。
どれだけニーズがあるかわかりませんが、度付きにできるということで、扱ってみることにしました。

また、色覚異常のかたの見えかたを疑似体験できるお試しレンズ「バリアントール」もご用意しております。
こちらは、ご購入希望のかたは、メーカーサイトから直接ご購入いただくことになります。

もう少し細かい話は、当店HPにまとめましたので、ご興味のあるかたはご一読ください。


  1. 2017/03/14(火) 23:52:30|
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クリングス折れ

鼻パッドを支える金具(クリングス)が、折れてしまうことがあります。

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この場合、当店では対応ができないので、修理業者に送って直していただくことになります。

折れてしまったクリングスの形状が、こんなような、よくあるものだと修理業者さんも似たものの在庫があるので話が早いのですが、

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冒頭の画像のような形状だと、そうはいきません。

片方だけ治すと色がチグハグになりますので、壊れていないほうも外してしまい、業者さんのほうで、類似の形に金属を加工した物を取り付けていただきました。

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業者さんに送る日数、送り返してもらう日数、作業する日数がかかりますが(もちろん費用もかかります)、それさえ許容していただければ、かなり厄介な修理も請け負っていただけますので、ご相談ください。


  1. 2017/03/10(金) 23:41:15|
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太めネジ

メガネフレームのネジのサイズについては、このブログを始めたころにネタにしました。

レンズ止めネジやテンプル止めネジの太さは1.4mmが多いです。

新品のフレームでは、まず問題ないですが、古いフレームになると、このネジの締まりがあまくなってしまうことがあります。
空回りしてしまって、ネジが止まらないということも起こります。

そうした場合、1.5mmという、0.1mm太いネジを使うことで対処はできるのですが、当店で用意している1.5mmは、長さが一種類しかありません。(画像左)

1703032a.jpg

よく使う長さに比べて長めなので、適宜切って使いますが、面倒です。

そんなとき、「ちょっと太めのネジ」が役に立ちます。

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今まで知らなかったのですが、通常1.4mmと公称しているネジの実寸は1.36mmだそうです。
この「ちょっと太めのネジ」は、1.42mmです。

1.5mmのネジも、実寸は1.46mmくらいしかないのかもしれませんので、それよりは、ほんのちょっと細いということになります。

こちらですと、ネジの長さが6パターンありますので、1.5mmを切るより綺麗に仕上がります。
もちろん、これでダメなら1.5mmを使うことになりますが、ファーストチョイスとして、なかなか使えます。





  1. 2017/03/03(金) 23:51:21|
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眼鏡橋華子の見立て

講談社のマンガ誌「モーニング」に連載されている「眼鏡橋華子の見立て」という作品の第一巻が発売されました。

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細かいことは割愛しますけれど、一話ごとにメガネフレームの紹介が組み込まれています。

「メガネフレームなんて、どれも似たようなもの」と思っておられるかたが多いかもしれませんが、決してそんな単純なものではないんだよということが、少しでも伝わるといいのかなと思います。

メガネに興味がない読者に受け入れられるストーリー展開にしていくために、内容が今後どうなっていくのか。
私は「モーニング」は読んでいないので、二巻以降も今の流れで続くのかどうかはわかりません。


  1. 2017/02/27(月) 23:52:06|
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メガネの置き場所

ご高齢のかたに多いような気がするのですが、こんな風に変形してしまったフレームを持ち込まれることがあります。

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椅子の上に置いてあったメガネに気づかずに座ってしまった、というのが原因です。

自分で座ってしまうケース、ご家族(ご主人・奥様)が座ってしまうケースなどありますが、そもそも、椅子の上に置くこと自体が好ましくはないでしょうね。

イスに座って、老眼鏡を掛けて新聞を読んで、読み終わった時に無意識的に、隣の椅子の上に置いてしまう。

それに気づかずにご家族が座ってしまう。

といった流れかと推測しますが、せめてテーブルの上に置いていただけると、このようなアクシデントは減ると思います。

何度もお伝えしているように、修復中に破損するリスクが伴いますから、「壊さないように直してくれ」と言われたらお断りしますが、
破損の可能性をご了承いただければ、

1702182.jpg

直せます。

壊れるときは壊れますがね。



  1. 2017/02/20(月) 23:53:31|
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強めのプリズムレンズの加工

先日は、度なしで片眼8プリズムB.O.ずつのメガネの話をしました。

今回調製したのは

R: S-3.75 C-0.75 AX175 7△B.I. 3.5△B.U.
L: S-3.50 C-1.00 AX180 7△B.I. 3.5△B.D.

でした。

こういう場合、プリズム量を決める作業はもちろんですが、そのあとのフレーム選びや加工も気を遣います。

屈折率1.70のプラスチック外面非球面レンズを使用します。

わかりにくいですが、レンズの厚みが大きく異なります。

1702131.jpg

加工機でレンズを削る際、レンズを左右のバーで抑えるのですが、このような直角三角形に似た形状のレンズを抑えようとすると、

1702138.jpg

抑える部分の圧力がレンズ面に均等にかかりにくくなってしまうため、削っている間に微妙にレンズがずれてしまうリスクが高くなります。
今回はプラスチックレンズですが、ガラスレンズの場合は、特に要注意です。

レンズがずれてしまうと、形がおかしくなってしまったり、乱視軸やプリズムの基底方向が指定した数値と変わってしまいます。
そのため、まず大まかにレンズを一回削り、もう一度中心の位置を決め直して、仕上げの削りをするという、2段階の加工をしたほうが安心です。
(それでも、ずれるときはずれます)

1回目の削り終わり。
黒い線が、削る目安です。

1702136.jpg

もう少し削りたいところですが、耳側のほうが削れてしまっているので、これ以上は無理をしません。


さて、今回のような、ある程度の量のプリズムになると、納品されてくるレンズ度数の精度が若干甘くなります。
注文する段階で、メーカーさんから「その点、ご了承ください」と言われます。
無論、実害のないレベルの誤差ですが、そこはやむを得ません。

また、今回のように水平・上下のプリズムですと、レンズを削る際にレンズに貼り付ける器具を吸着させる際にも問題が出ます。

通常は、このように太い線と細い線が重なっていまして、真ん中の小さな丸のところに光学中心がくるように、且つ、その水平線上にレンズの水平基準位置がくるようにレンズをセットして吸着します。

1702132.jpg

しかし、プリズム量が大きいため、この線がずれて見えます。
これは、強度乱視で、乱視軸が斜め方向の場合にも起こります。

1702137.jpg

ずれて見えている小さな丸に光学中心を合わせれば済むのなら簡単ですが、それでは不十分です。
どこを狙えばいいかの微妙なさじ加減は、経験が頼りになります。

吸着した器具の中央に、光学中心位置を示す黒いしるしが来ていることが、狙い通りか否かの目安になります。

1702133.jpg

玉型形状や瞳孔中心間距離の兼ね合いによっては、この確認方法が取れないことがあります。
そういうときは、それこそ、仕上がってみないとわからない、という状態になります。

ですので、納品されてくるレンズの精度同様、加工の精度も若干甘くなってしまいます。
どの程度の加工誤差までを許容するかは、ケースバイケースです。

ということで、仕上げの削り行程に入ります。

今回は鼻側と耳側の厚みの差が大きくなります。
フレームのカーブとレンズのヤゲンカーブをなるべく合うように調整したいのですが、

1702135.jpg



1702134.jpg

レンズ形状の関係で、あまり融通が利きません。

なので、フレームを選ぶ際には、レンズのヤゲンカーブを想定した上で、必要に応じてフレームカーブの調整ができるものを選ばないと、レンズをフレームにはめるときに難儀します。

また、鼻側の厚みが大きくなりますので、

1702139.jpg

クリングス(鼻パッドを支える針金状の部分)の形状によっては、クリングスとレンズのコバとが干渉しあうため、レンズ鼻側を大きく面取りする(見栄えが悪くなる)必要があります。

今回はアセテート枠を選ばれたので、その点の心配はありませんでした。

1702140.jpg

加工上の留意点は店の担当者の問題ですが、フレーム選びはお客様の好みも関係してきます。
上記のような理由により、仕上がりの状態を考慮してフレームをおすすめする場合がありますことを、あらかじめご了承ください。





  1. 2017/02/13(月) 23:55:23|
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最初が肝心

たとえば「他店で数年前に作ったメガネで、遠くが見えにくくなってきた」という主訴で来店されたかたの検査をしたら

Rv = (1.2 X S-2.50 C-1.50 AX145)
Lv = (1.2 X S-3.25 C-1.25 AX5)

という完全矯正値が得られたとします。

それで、最終的にどういう度数で調製するかというと、そのまま完全矯正値でやってよければ話は早いのですが、違和感が少なくなるようにということを念頭におくと、どうしても「今まで掛けていたメガネの度数」というのを参考にする必要が出てきます。

もし、使用中のメガネの度数が、

R : S-2.00 C-1.50 AX145
L : S-2.75 C-1.25 AX5

であれば、近視を二段階上げるだけですから、完全矯正値でもいいかもしれません。


ですが、使用中のメガネの度数が、

R : S-1.50
L : S-1.50

だったとしたら、いきなり完全矯正値までもっていってよいのだろうかと悩む担当者が多いのではないかと思います。
「乱視、どうしよう」「左右の近視度数差をどうしよう」等々。

それで、この

R : S-1.50
L : S-1.50

のメガネが、お客様にとって初めてのメガネだったとして、その時の完全矯正値が

Rv = (1.2 X S-1.50 C-1.00 AX145)
Lv = (1.2 X S-1.75 C-1.00 AX5)

だったとします。

「初めてのメガネだし、あとでクレームになっても困るし」みたいな考えで、「弱めのほうが楽ですよ」とかなんとか言って、安直に

R : S-1.50
L : S-1.50

に決めていたのだとしたら、どうでしょう。

もし、この時点で、幾らかでも乱視を入れていたら、今回の乱視度数の扱いが少し楽になるわけです。
それをしないで済ませたことにより、あとあと対処に困る、というパターンです。


つまり、一番最初に作るメガネの度数というのが、ややもすると、その後の方向性を決めかねないということです。
最初の時に、しっかり説明をし、装用テストをして、使いやすい度数を決めることが肝要であると思います。







  1. 2017/02/05(日) 23:48:19|
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丸小玉

バイフォーカルレンズにはいろいろな種類があります。

これは近用部が丸いタイプです。

1701251.jpg

遠用部から近用部へ視線を移したときの違和感を強く感じられることもあり、今までこのタイプを使われているかたにしかお売りしたことはありません。
お試し用のレンズも用意していませんので。

先日、このレンズをメーカーにオーダーしたら、「すでに販売中止になりました」と言われました。
他のメーカーを当たってみないといけないなと思ったところ、幸い、まだ生地が残ってていたということで、無事仕上げることができました。

1701252.jpg

二重焦点レンズは、その利用者の多くがご高齢のかたと思われ、市場シェアは圧倒的に累進レンズが占めているわけですが、二重焦点でないと合わないというかたがおられます。
採算を考えると厳しいのでしょうが、安易に製造中止にせず、残していってほしいと思います。



  1. 2017/01/25(水) 23:58:23|
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多品種少量生産

たとえばお気に入りの靴の右足用を激しく傷つけてしまった場合に、購入店に行って「右のみ取り寄せてほしい」という注文をする人は滅多にいないと思いますし、そういう対応も難しいのではと思います。

一方、メガネの場合は、修理対応ではなく、前枠のみ、テンプルのみを取り寄せる、ということが可能です。
金額的には修理のほうが安くあがることが多いでしょうが、熱処理をするためにカラーが変色したりするのが気になるのなら、新しい部品を取り寄せたほうが綺麗かもしれません。

テンプルを片方のみ取り寄せるようなケースでは、先セルの劣化具合が反対側と異なるので、先セルは両方交換したりすることもありますが。

ただ、そういう対応ができるのは、メーカーに在庫がある場合に限ります。


メガネフレームは、多品種少量生産なので、今月発売した4型4色のフレームが、半年後・1年後・3年後にも同じように在庫が残っている保証は全くありません。

仕入れたフレームが短期間ですべて売り切れる=陳列してあるフレームはすべて新作ばかり、というお店はきわめて少ないと思います。
すなわち、今日仕入れたフレームが、売れずに長期間残ってしまうということは珍しくないわけです。
そうしますと、販売が決定した時点で、同じもののメーカー在庫は既になくなっている場合もあり得ます。

フレームによっては、在庫が切れたら再生産をするものもありますし(納期はそれなりにかかかります)、売り切っておしまいというものもあります。

私は「在庫処分品」みたいな、売り切っておしまいという特価商材を仕入れるのは好きではなく、比較的長期間パーツ管理をしてくれているフレームが好みなのですが、それでも在庫がなくなるときはなくなります。

以前、ある業者に、そういったパーツ管理についてお尋ねしたところ「そういうことを言ってくるお店とは取引したくない」と言われたこともありました。

また、たとえば右テンプルのみを出荷してくれる場合、アフターサービス用に生産している在庫を出荷するというよりは、通常在庫の中から、右テンプルを外して出荷するというケースが多いのではないかと思います。
そうすると、その右テンプルを外したフレームは「一本」としては出荷できなくなってしまうわけです。
メーカーとしては、正直困ります。
ですから、パーツ対応をしていただけない場合もあったりします。

このように、いろいろ事情がありますので、「同じパーツを取り寄せたい」という場合には、「在庫がなくて当たり前」くらいの気持ちで、購入店にお尋ねになるとよいかと思います。



  1. 2017/01/16(月) 23:34:34|
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